沈香に倣う──香水における緩やかな香り立ちの設計思想 ──熱分解と昇華、香りの時間と空間をめぐる考察 ■ 香木の香りと時間の体験 香木が静かに香る様子には、どこか時間の流れを感じさせる趣(おもむき)があります。香炉の中の小さな炭は灰で覆われ、間接的に熱を伝えます。沈香や伽羅…
MOTHER ROAD(マザーロード)──17年愛される香水の物語 名前の由来と背景 「MOTHER ROAD」は、アメリカのロサンゼルスからシカゴを結ぶ国道「ルート66」の愛称です。スタインベックの小説『怒りの葡萄』の中で、“The Mother Road”と表現されたこの道は、かつて…
香りとシーンの心地よい関係 香りは「何の香りか」より「どう感じたか」で記憶されるもの。シトラス系=軽やか、ウッディ系=落ち着きなど、色や印象と結びつけてシーンに合わせて選ぶと、自分らしい香りのまとい方が見えてきます。パルファンサトリの香りを8つの雰囲気別にご紹介。
ひそやかに広がる香り──「苔清水」が辿りついた森の記憶 最近、あるインフルエンサーの方がご紹介くださったことをきっかけに、香水「苔清水」に静かな関心が寄せられています。 いまの流行とは少しちがう、ひとりひとりの記憶にやさしく触れるような広がり。「初めてなのに懐かしい」「森の中…
苔清水──雨と静謐の季節に寄り添う香り どんな場所も環境も、息が詰まるような、鬱蒼(うっそう)とした。それは緩く、生暖かい。総身に幾らかの重しを科されたような気怠い時候。6月。1年のちょうど真ん中。皆さんはこの1ヶ月に何を思い、何を感じるのだろうか。 前述の体…
雰囲気で選ぶ、自分らしい香りのまとい方 香りは洋服を選ぶように、感覚で似合うものを見つけられます。「キャラ」や「カラー」を思い描き、自分の雰囲気と調和するかを感じてみてください。視覚に頼れないぶん、嗅覚を使うことで自分らしさが見えてきます。
四季のお花 日本には四季があり、私たちは衣食住のあらゆる面で四季を感じながら生活しています。 四季がある国は他にもありますが、日本では特に生活文化と深く結びついていて、季節行事や行楽、二十四節気(立春・夏至・冬至・秋分の日といった季…
富山の風と樽の記憶 ミズナラを追って 著作家小川洋子氏の「凍りついた香り」にこんな一節がある。 「香りはいつだって、過去の中だけにあるものなんだ。」 香りを表現しようとする際に呼び起こされる、触感、味覚、記憶。そのどれも、過去という不確かな時空の上に存在し、…
「ヒョウゲ-HYOUGE-:抹茶香水の魅力と秘密」 抹茶香水の魅力「ヒョウゲ -HYOUGE-」2008年制作 ヒョウゲ、それは物心ついた頃から慣れ親しんできた、茶室で感じる雰囲気や文化そのものを香りで表現したものです。こんにち、「日本の緑茶」は海外でも定番の飲み物となり…
歴史における香りの位置付け -古代世界から日本、そしてパルファンサトリへ- 私たちが何気なく楽しんでいる香水。その始まりは、はるか昔の宗教儀式にまでさかのぼります。神々との対話、心の浄化、祈りの力を高めるため、世界中で香りが重用されてきました。今回は、文明や宗教と香りの関係性について概略していき…
香りを包む、美しい紙の物語。 母の日限定バスソルトに込めた想い Parfum Satori のバスソルトは、香りだけでなく、その佇まいにも物語があります。今年の母の日に向けて、数量限定でご用意した「バスソルト3袋セット」。その中のひとつには、特別な手…
香りのつけ方・まとい方 基本とおすすめ 香水のつけ方・まとい方を解説。香水は、肌の体温でふわりと香らせるのが上品で、洋服の上からは避けるのが基本。気分を上げたい朝はメイク前に香りをまとって、自分をご機嫌に整えるのがおすすめです。