夏にまとう、 日本のお茶の香り 。
夏になると、軽い香りを選びたくなります。
暑さの中では、重たい香りよりも、風が抜けるような軽さや涼しさが心地よく感じられるからです。
ただ、「涼しさ」は、必ずしもシトラスだけではありません。
冷たい水に浮かぶ薄いレモンのような爽快感とは少し違う、静かな涼しさもあります。
PARFUM SATORI の「HYOUGE(ヒョウゲ)」は、そんな夏の香りのひとつです。
涼しさは、シトラスだけではない
香水で冷たさや軽さを表現するとき、一般的にはシトラスやマリン、グリーンノートなどがよく使われます。
もちろん、それらには透明感や爽快感があります。
ただ、爽やかさと、落ち着きはもともと別のものです。
HYOUGEは、強い清涼感を前に出す香りではなく、日本のお茶にある「渋み」や「苦味」、「旨味」のような感覚を含んだ香りです。
冷たいというより、少し静か。
光が強い夏の日でも、どこか影が残るような涼しさがあります。

暑い日には、少し苦味のある香りが心地よい
真夏の午後、冷房の効いた部屋ではなく、畳の上で少し横になっているような時間があります。
窓の外から風が入り、茶碗のお茶が少しぬるくなっていく。
甘く華やかな香りが重たく感じられる日でも、少し苦味を含んだ香りは、不思議と肌になじみます。
その「静かな深さ」が、暑い季節にはむしろ心地よく感じられるのかもしれません。
軽いのに、薄くない。静かなのに、残香はある
夏の香りは、軽さを優先すると、どうしても印象まで薄くなりがちです。
HYOUGEでは、最後に少しだけカカオを使い、香りに柔らかなコクを持たせています。
重たいアンバーのような厚みではなく、ほろ苦さを残すような余韻。
軽やかでありながら、どこか落ち着いた印象が残ります。
白いリネンのシャツのように自然で、それでいて近づいたときに静かに記憶に残る。
HYOUGEは、そんな夏の香りです。

夏に、日本のお茶の香り をまとう
HYOUGEは、ただ爽やかなグリーンティーや、甘い抹茶ラテではなく、もう少し日本のお茶そのものに近い香りです。
苦味。渋み。旨味。そして、茶室に流れる静かな空気。 それらを香りとして表現したいと思い、2008年に制作しました。
暑い季節に、強く主張するのではなく、静かに空気になじむ香りを探している方には、特に夏に試していただきたい香りです。
HYOUGEについての制作背景や香調については、以前の記事でも詳しくご紹介しています。
トップ画像は、MOA美術館の「茶の庭」にある光琳屋敷へ向かう路地で撮影したものです。
MOA美術館「茶の庭」についてはこちら。
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発信:PARFUM SATORI
創業者・調香師 大沢さとり

