母の日限定バスソルトに込めた想い
Parfum Satori のバスソルトは、香りだけでなく、その佇まいにも物語があります。
今年の母の日に向けて、数量限定でご用意した「バスソルト3袋セット」。
その中のひとつには、特別な手漉き和紙のパッケージをご用意しました。
セットには、香水トライアルセット(3種類の中から選択)と、香り豊かなバスソルト3袋(うち1袋が手漉き和紙包み)が含まれています。
香りに包まれるバスタイムと、香水を選ぶ楽しみを重ねた、香りと記憶を贈るセット。

この和紙に出会うまで
香りを包む、美しい紙から生まれた──バスソルト メイキングストーリー
この和紙は、桑の木の皮を原料とした伝統的な手漉き製法で、渋谷区の福祉施設「はあとぴあ原宿」様にて、一枚一枚ていねいに漉かれたものです。
紙本来のやわらかさと、折りのしなやかさを活かし、使い終えたあとは文庫本のカバーやしおりとして再利用できる仕様となっています。
香りを包む紙が、香りの余韻を手元に残す——
そんな小さな循環のかたちを贈りものに込めたいという想いから生まれました。

バスソルトのメイキングストーリー
バスソルトの構想は、実は昨年から始まっていました。香りの選定や使用感のテストを重ね、少しずつ形にしてきたアイデアです。
そして今年、ショップチームから「母の日の限定セットを作りたい」という声があがり、このバスソルトを数量限定で出すことになりました。
選ばれた香りとソルトの処方
選ばれた香りは、これからの季節にふさわしい3種類:
《スイレン》《コケシミズ》《ムラサキノウエ》。
香水の処方をそのまま贅沢に使用し、素材にはエプソムソルト(硫酸Mg)を選定。
最近では美容雑誌などでも紹介されることも多い、人気のバスソルト素材です。
香りの持続感や残香、分量やサイズ感もスタッフの声を反映して調整しました。

包装へのこだわりと再利用の工夫
パッケージには、できるだけ環境に配慮した「たとう包み」を採用。軽くてかさばらず、旅先のお土産にもぴったりです。
スタッフと私は、和紙のお店に選びにいったり、以前集めていた紙のコレクションの中から検討していました。そこで、平成27年(2015年)にイベントで購入した手漉き和紙の束を見つけ、手に取った瞬間にその美しさと質感に心を奪われました。
調べてみると、それは原宿にある福祉施設「はあとぴあ原宿」様の手によるもので、まだ継続して制作されていることがわかりました。すぐに連絡を取り、実際に制作現場を見学させていただきました。

桑の木から漉かれる、手仕事の紙
青梅産の桑の木の繊維を原料に、水でふやかし、皮をむき、白い繊維だけを手でほぐして漉く——非常に根気の要る手作業によって作られています。
月に20枚しか作れないこの紙を、今回の限定セットで少しでも広く知っていただきたいという気持ちで、在庫を含めて使わせていただきました。
包み紙が、香りの記憶を結ぶものに
この和紙は、文庫本のブックカバーとしてもちょうどよいサイズと質感。
香りを包んだ紙が、読書の時間にもう一度寄り添う——
そんな「再利用できる贈りもの」としての提案も込められています。

“サステナブル”は、かつての日本の暮らしにあった
昔の日本では、和菓子の包み紙を再利用して封筒やポチ袋を作っていたように、紙を捨てずに何度も大切に使うのは当たり前のことでした。
今、世界で語られている「サステナブル」や「環境配慮」は、どこかでかつての日本の感覚を思い出させるものでもあります。
香りと紙と、ささやかな贈りものとして
今回の母の日限定バスソルトは、香りと、記憶と、美しい紙が一つになった、心をそっとほどく贈りもの。
贈る方にも、受け取る方にも、一日の終わりにやさしく寄り添うような時間となれば幸いです。
※この手漉き和紙はこちらで制作されています。
渋谷区障害者福祉センターはぁとぴあ原宿
大沢さとり
パルファン サトリ 創業者・調香師。
香りにまつわる素材や香水の制作背景を、少しずつお届けしています。