日本の四季は細やかに移ろい、独特の情緒をはぐくみました。私たちは季節とともに訪れる繊細な花や緑の香りを慈しみ、雨や雪の香りまで、文化に反映させてきたのです。
そんな美しい日本の情景を香りに織り込んだ、パルファン サトリのコレクションは、そこはかとなく漂う優しいトーンの香り。そこに、調香師大沢さとりが幼い頃から育んできた茶道、香道、華道をはじめとした和の伝統文化の美しさを表現しました。
パルファン サトリでは、トップの魅力を大切にするのはもちろんのこと、ミドルからラストにかけてこそ、香水の真価があると考えています。透明感をラストノートまで。時間とともに香りの物語を心地よく楽しんでいただけるようにデザインしています。
調香師 大沢さとり/フランス調香師協会会員
東京生まれ。子供時代からポケット植物図鑑を片手に遊び、四季折々の自然の美への造詣を深めながら育つ。12歳より華道草月流、茶道裏千家を学び、師範、茶名取得。長じて香道(三條西御家流)に学ぶなど、和の伝統を香水に生かしている。
1988年 香水を学び始める
1998年 日本にて元スイス・フィルメニッヒ社・主任調香師、丸山賢次氏に師事。
2000年 サロン開設
2003年 「パルファンサトリ」のブランドでコレクションの発表を開始
2018年 「Perfumes the Guide」(ルカ・トゥリン等著)に日本の独立系ブランドで初めて掲載される。中でも “ハナヒラク”はNew Accord TOP10に選出された。
2019年 フランスの国際香水博物館(グラース)に香水が収蔵。
2020年 「HOTEL THE MITSUI KYOTO」(京都市中京区)「ザ・ペニンシュラ東京」(東京都中央区)のルームアメニティの調香師として起用。
2023年 世界に誇る日本ブランド「JAXURY AWARD 」に4年連続選出、文化庁企画の英語版に掲載された。令和5年度文化庁長官表彰を拝受
人間の五感の1つ「嗅覚」は、ダイレクトに脳に届くと言われています。「香り」には記憶をとどめ、呼び覚ます力があります。パルファンサトリの香りが皆様の暮らしと一緒にあれたら、と願っています。
コレクションを開始した20年前は、香水は「自分を演出するため」のものであり、男性用、女性用がありました。しかし最近では「自分のための香水」へと使い方が変化しているようです。
パルファンサトリは、コレクションを開始した当初から、洗い立てのシーツにくるまれた時、さやさやとした風の気配を感じたい時など、香りがイメージする情景と、使う方のシーンを思いながらラインアップを広げてきました。
花、樹木、果実、風、水、光……。自然の恩恵を調和させて美しさを引き出し、織りなし、持続させ、拡散させる計算。そんな「調香」の技によって生まれたフレグランスが、使う方の暮らしのリズムを整えたり、安らぎの時間をもたらしたり、勇気づけられるきっかけになれば、と“記憶に寄り添う香り”を求め、21のコレクションを生み出しました。*4コレクション休止中