Parfum Satori

香水と調香のはなしの最近のブログ記事

イランイラン,Ylang ylang, Cananga odorata

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家で香料植物を育てている生徒のMさんが、家からイランイランの花を持ってきてくれた。

前からイランイランの鉢があると聞いていたのだが、開花と教室に来るタイミングがあって、今回の対面となった。


Mさんのイランイランはまだ小さな鉢でたくさんは咲かないが、花によって匂いの個体差がとてもあるという。

「小さな緑色のイランイランの花はキュウリの匂いがしている。やがて、ゆっくりと花びらを伸ばし黄色くなっていく。しかし上手に花びらが伸びないものもある。よく育って熟れた花のなかには甘い香りになるものもある。一方で育ってもいつまでも青臭い匂いのままのものもある」そうだ。

写真のイランイランは大きくなった花を摘んできてくれたものだが、暑さのため、スクールに持ってくる間にかなりくったりとしてしまった。


この摘んだ花の香りは、少し甘いフローラル感があるが、むしろグリーンで、スパイシー、ユゲノール(Eugenol)とか、 もそっとしたグアイヤックウッド(Guaiac wood) のような、そしてかさかさした煮干のような匂いがする。

木が若いからかもしれない。


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イランイランの香料は、花を水蒸気蒸留して得られる。少ないが溶剤抽出もあり緑色。
非常に強いフローラルで残香もある。 

サンダルウッドやオポポナクスなどのウッディ、バルサム、レジンや、チュベローズ、ガーデニアベースなど、甘く重い香料とともにオリエンタル系によく使用される。

シャネルの5番はアルデヒドタイプだが、イランイランを効果的に使用したことで有名である。



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' ylang-ylang un parfum de subtil' (T.f.Aromatique et Arco- Charabot-大型写真本)


原産はフィリピン、マニラ、マダガスカル、ユニオン島、主産地は東南アジアである。

20メートルにもなる高い木には、黄色い花が房下がるように咲く。しかしプランテーションでは、花を摘みやすいように低く仕立てられる。イメージとしては、ワイナリーのブドウ畑のように整然と木が並ぶ。

2年ほどで初めての花が咲き、4-5年して採取できるようになる。180センチになったところで摘芯して、背が高くなり過ぎない様にする。病気や害虫被害もなく、長寿な木で樹齢70年のものもある。


イランイランの花びらははじめ小さく、緑色をしている。4から8センチ、成長が終わる頃には黄色くなり、強い香りを発する。早朝から午前9時まで、採り入れは大勢で、黄色くなった花だけを摘む。女性と子供の仕事である。

この古い写真集では、褐色の肌をした女性が、頭に大きな籠を載せ、収穫した花を工場に運んでいる。(このような頭に荷物を載せて運ぶ女性の姿は「大原女」や「大島のあんこ」の他、インドや東南アジアなど世界中でみられる。)
屋根だけの簡素な工場では窯が焚かれ、上半身裸の男性たちが、蒸し器の中にイランの花を投入している。

抽出は20時間前後かけて行い、最初の2時間で採れたのをイランイランエクストラ(Extra)と呼び、高級な香水などに用いられる。その後はFast(1時間)、Second(6時間)、Third(最後まで)とグレードは4つに分類される。



イランイランというのはマレー語の「花の中の花」という意味。ジャスミン調のフローラルから、「貧乏人のジャスミン」などという不名誉な名前が付けられたこともある。ジャスミンに比較すれば安価ではあるものの、天然香料全体から見ればけして安くはない。


学名 CANANNGA ODORATA  バンレイシ科カナンガ属



'L' ylang-ylang un parfum de subtil' (T.f.Aromatique et Arco- Charabot)-大型本より







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トップはマンダリンのシトラスと、クラリセージエッセンスのティーノートから爽やかに始まります。そして甘い桃のようなオスマンサス(キンモクセイ)の香りは、やわらかいフローラルの広がりに。金木犀の天然香料も深みを与えました。

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クレームドカシス(リキュール)と海苔の佃煮① Dimethylsulfide

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最近はお酒の香りに凝っている。特にウイスキー。それぞれの香りに対応する香料を結び付けるのだが、とても奥が深い。

それに協力してくださるのは、よく訪れる六本木のシックなお店「六本木ミズナラカスク」。

いつもはシングルモルトなどを中心に香り(と味)を鑑賞しているのだが、食後に「あまおう(苺)のカクテル」を頼んだ流れで、この日はリキュールを紹介していただいた。


あまおうのカクテルの材料は苺の他、ウォッカベースでヨーグルトのリキュールと、カシスのリキュール「クレームドカシス(creme de cassis)」を使っているという。

リキュールはとても濃くて甘いしアルコール度数も高いので、原液で飲むことはあまりないが、それらの香りを観るためにストレートを小さなグラスにちょっぴり頂く。


ヨーグルトの方は、「うん、なるほどヨーグルト」という感じだったのだが、
カシスのリキュールは予想に反して、その濃い褐色の液体からは海苔の佃煮の匂いがする。


「うわ!ジメチルサルファイド(Dimethylsulfide)!」


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ジメチルサルファイドは、日本人には「江戸紫特急(えどむらさきとっきゅう)」などで知られる海苔の佃煮の香りである。しかし、外国に海苔の佃煮はないので、海外のパフューマーにとっては、この匂いはジャムの香りらしい。

なぜジャムと思うのか、その時はよくわからなかったのだが、この「クレームドカシス(Cream de Cassis)」を嗅いで、なるほどと納得した。ベリーのジャムの煮詰まった甘さと、海苔の佃煮は不思議と共通した香りを持っている。「ご飯ですよ!」はトーストに乗せても美味しいらしい。


この香料は口臭とか、不快臭としてネットであげられているようだが、決して悪い香りとは思わない。ラボでほんのちょっと使うだけで、海苔塩のポテトチップが食べたくなる。ちなみにホタテガイの水煮缶も、ジメチルサルファイドっぽい。

香水類を総称してアルコリック・パフュマリー(alcoholic perfumery)という。お酒の好きな調香師が飲みながらよく「私はアルコリック・パフューマーなんだよね~」とか、業界でしか通じない冗談をいうが、確かに調香師で下戸(げこ)はあまりいないように思う。


こうしてすてきな香りのお酒を嗜んでいると、「アルコールに弱くなくてよかった~」とつくづく思うのであった。





ジメチルサルファイドについては2011年にもブログで書いている。サイトで「ジメチルサルファイド」と検索するとこの記事が上の方に出てくるそうだ。




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香りのテーマについて subject and fragrance name

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Q:日本の自然、文化、フランスの歴史、アメリカのものなど、香りのテーマや名前について調香師のあなたを導いているのは何ですか?


A:本は私の親友で、花は私の伴侶です。私は空想が好きです。
そこに生い立ちの環境があいまって、香りのテーマに導かれたと感じています。

 

小さい頃、よく親に連れられて海外を旅しました。
まだ柔らかい心に異国の情緒が刻まれ、大人になって香りを作るようになるまで、その記憶は長く熟成されてきました。

また、本を読むのもとても好きだったので、自分の中にたくさんの空想の世界を作り、それは旅の記憶と重なって絵物語となりました。

大人になり再びその地との出会いがあった時、時を経たその思いがすらすらと言葉になっていったのです。


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またアトリエの近くには、新宿御苑ナショナルガーデンがあります。
日本庭園、イギリス風、フランス風といった計画的な庭から、里山風の落葉樹の森など、東京の都心でありながら広大な自然に触れることができます。
私は四季の花を見るためにひんぱんにそこを訪れ、香りを堪能しています。
春はいたるところで次々と花が咲くのでパトロールをするのに忙しいくらいです。

私たちは花を愛でています。
それは、花の美しさだけに魅力があるのではなく、季節の巡り合いを愛しているのです。
冬を耐える梅の香りに希望を見るから、春の訪れに心が華やぐ桜だからこそ、感動するのだと思います。


テーマはこうした喜びにも導かれて浮かんでくるように感じます。


感動のないところに創造はありません。
人の心を動かすのは、そうして作られたものなのではないでしょうか?




日本的な香水とは?  Japanese style of perfumery

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Q:前の質問にもつながりますが、それでは西洋から見たオリエンタルではなく、日本的な香りとはどんなものですか?


A:日本的な香りと言うと、匂い袋や線香のような香調だけを思い浮かべがちですが、実際には、シンプルでトーンの軽い、花や季節感のある香りが好まれています。

中でもシトラス・ノートは、特に好まれる香りのひとつです。日本は柑橘類の種類が豊富で、和食にはユズ、カボス、スダチなどを微妙に使い分け、その香りの違いを細かく判断しています。

従ってシトラス・ノートのバリエーションというのは多すぎることがなく、常に好まれているタイプです。

また、湿度が高いこともあり、さらっと乾燥した香りを好み、たとえ西洋で言うオリエンタルな重厚感のある香りでも、べたつかなければ受け入れられるでしょう。

また、日本では香水をつける目的が、香りで自己主張をするというよりも、自身が心地よい香りでいたいという願望が多いように思えます。
 


(この記事は過去のプレス・インタビューから、回答を編集して掲載しました。)

極東から見たオリエンタル・タイプとは Orientaltype

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Q:あなたの感じる東洋の世界と、西洋で考えるオリエンタルの違い、そしてその香調の受け止め方はどのようなものですか?


A:その視点は西洋の国で捉えられているオリエンタル・東洋の世界とは若干違っているかもしれません。

ヨーロッパの人たちから見て、オリエントは神秘の国だったのでしょう。東の方といっても、中近東から東南アジアまで含めたエリアのイメージが混ざって、一体となったもののようです。

したがって、香水の世界で言うオリエンタル香調の骨格は、東南アジアのスパイス、ウッディや、中近東を思わせる樹脂のバルサミックな甘さ、バニラやアニス調のパウダリースイート。

さらにアニマル、レザーなどの重厚さを出す素材で、エキゾチックを表現したものではないでしょうか。

 

日本は長く鎖国状態にありましたから、ヨーロッパからは一層遠い未知の国であり、西洋で言うオリエンタルの香りには投影されにくかったと思われます。


私が感じるオリエンタルは、もう少し東寄りの極東アジア。同じアジアでも、地理や気候、宗教、文化が違いますのでイメージも異なります。

西洋の香水におけるオリエンタル、「東」の世界の香調は、日本から見れば、むしろ「西」寄りなのです。

 

当然、嗜好も異なりますので、オリエンタル香調との差を感じずにいられません。

四季のある、そして夏には独特の湿度のある気候だからこそ、ドライな香りを好むのです。食文化をみても、その違いは明らかなのではないでしょうか?



(この記事は過去のプレス・インタビューから、回答を編集して掲載しました。)

私の<ミニ>調香オルガン台 My Perfume Organ ⑤

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このミニ調香オルガン台を作ったのは何時だっただろう。
2007年くらいだったかな?


このミニオルガンのボトルをどうするか、素材選びにはずいぶん歩き回った。
DIYの店で10ミリのアクリルキューブを買い、革製品の売り場でシルバーのキャップを見つける。

キューブとキャップをボンドで貼り付け、本体にする。
次にパソコンのプリンターでラベルを印刷し、小さい香水シールをカッターで切り抜く。


並べてみると、なんとミニ調香オルガン台のサイズにぴったりではないか。



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もう一つサイドテーブルも買っていたので、同じ色を塗る。
そこには5ミリの小さなボトルを作って置いた。

同じくパリのドールハウスのお店で買った本をちょっと置くと、ミニアトリエの誕生。

自分が小さくなって、ここに座ったつもりになってみる。
ちょっと、盆栽の楽しみ方に似ているなあ。


自分の頭に描いたものが、形になっていく喜びというのは、何かを買って得られるものとはまったく次元の違うものだ。

それが、たとえ出来栄えの稚拙なものであっても。

昨日より今日、今日より明日、人と比べるのではなく、自分の中での成長が感じられるということは、かけがえのない喜びなのである。



私の調香オルガン台 My Perfume Organ ③

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自作の調香オルガン台。
下の部分は、一枚の板からカットした。

その設計図をしばらく探していたのだが、ちょっと見当たらないので残念だ。
設計図と言っても、方眼紙をつなぎ合わせて、そこに手書きで実寸大の図面を引いたもの。

大きなアールが必要だったから、鉛筆に紐を結んでコンパスのようにして曲線をひいた。


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机から全部作るのはちょっと大変なので、オルガン台の本体はライティングビューローを利用することに。
小ぶりできれいなアンティークのビューローを探したのだが、日本にはなかなか適当なものがない。

ネットで調べに調べたところ、ボストンの家具屋さんに、イメージぴったりのものがあるのを発見した。
当時はまだ今ほどネット検索が盛んでなかったころだが、試行錯誤しながら見つけたときは嬉しかった。

15年前のこと、どうやって注文したのか詳しくはよく覚えていない。
ようやくお店から買うことができて、ボストンに住む知人の家に送って、そこからまた日本に送るよう運送会社を手配してもらった。

しかし、最大手の運送会社に送料の見積もりを取ったところ、な、なんと32まんえん。
送るだけで?吃驚仰天(びつくりぎょうてん)。

そこでまた知り合いのつてを頼り、輸入会社のコンテナに一緒に入れて、ボストンから送ってもらうことができた。

送料はごくごくわずかですんだ。




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ビューローの内側の部分を採寸し、それに合わせて方眼用紙に線を引く。
近くのDIYの店で板を買い、天板のサイズに合わせて板を直線カット、さらに設計図面に合わせてアール部分の曲線カットもオーダー。

さすがDIYの店、自分の糸鋸ではこうはきれいに切れない。
比較的薄い板を使ったので繊細な感じに作ることができた。

棚を階段状にするために、後ろには支え板をつけて持ち上げている。

工作をよくやる人ならすぐわかると思うが、
このひな壇のような香料を並べる台の部分は、そういうわけで、組み立てた板と板をバラせば、また元の一枚の板に戻るのである。




あとはビューロー本体と、上に置いた棚に色を合わせて、深いローズウッド調の色にニスを塗る。
ビューロー本体の中に、棚の部分が格納できるか調整。

「おおーっ」という感じで、外と中がぴったりと合ったときの感激!


そして、香料をひとつづつ並べてみると、夢にまで見たという言葉があるが、本当にイメージ通りのエレガントなオルガン台になった。


自分の頭の中の構想から、素材を選び、発注して、図面を起こして、組み立てて・・・と、自作の調香オルガン台とはいえ、完成まではいろんな人の手を借りてるので、みんなの合作でもある、と思っている。







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私の調香オルガン台 My Perfume Organ ②

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初めは、調香オルガン台の上の棚だけがあった。
この上置き棚は、同じ形で5台くらい作ったものの最後の一台だ。


20年以上前、初期のバージョンは、白いペンキや、チークの明るい茶色を塗ったものもある。
縦横の比率もほぼ正方形でこれとはちょっと違う。

これはローズウッド調の深いブラウンでアンティーク風にしてみた。



子供のころから工作は好きだったし、DIYの店に行けば木材カットもしてもらえるので、シンプルな直線の本棚くらいは簡単。

もともとの木材のサイズをできるだけ利用するように図面を書いて、東急ハンズへ行き、厚さ10mm×幅60mm×長さ600mmの板を7本購入。

台座の板と背板を別にカットしてもらい、後は組み立てて釘を打つだけ。
やはり自分で鋸(のこぎり)で切るよりも、ここはお店にカットを頼んだ方が角がきっちりでるし、最後の仕上がりがきれいだ。

ボトルが落ちないように棚板の前部に薄い板を貼って立ち上げる。
飾り縁を周囲に張り付け、ペーパー(紙やすり)をかけて古布でニスを塗る。
手や爪がニスで茶色に染まった。

確かそんな感じだったはず。

棚だけだと素朴な造りだけど、金のキャップの香料をずらっと並べると、キラキラしてモノスゴクきれいに見えてしまうのだ。

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初めは机の上にコの字型に乗せただけだったけれど・・・。
狭いところでの作業だから、ひな壇のようにスペースが取れなかったのだ。

これはディスプレイ用ではなく、本当に使うために作った、棚を机に置いただけのオルガン。
若い~。

このころは目が良かったし、コンパウンダーさんもいなかったので自分で香料を調合していた。
というのはまた別の話で。
だんだん年を取ってくると昔語りがしたくなるものである。

下のアールのついたオルガン部分はあとから作った。





私の調香オルガン台 My Perfume Organ ①

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香料がまるで鍵盤のように並ぶ、これを調香オルガン台という。

私が作った、私のオルガン台。
2001年のことである。

アトリエに来た人は、みなこのオルガン自体が私の手作りだと聞くとびっくりする。
まるで、もともとこういうものが存在したかのように思っているらしい。

頭の中で調香オルガン台の姿を思い描いて、それをデッサンして、図面に起こして、カットされた木を組み立てて・・・。
そうやってできたものである。


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原料の香料を、調合しやすいように並べたものをオルガン台と呼ぶ。
香りにはしばしば、音楽用語が使われることが多い。

これら調合作業に使われる台が「調香オルガン台」と呼ばれるのも、香料瓶がまるでオルガンの鍵盤(キー)のように並んでいるからだという。



1988年に、私が香りの仕事を始めた当時は、日本でまだハーブやアロマセラピーですら黎明期。

香水はデパートの棚に陳列されているボトルを買ってくるもの、一般には調香師の存在もほとんど知られていなかった。

ましてやその香水の中に100にもあまる成分が入っているとは、ごくわずかの人しか知らなかっただろう。



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当時(おそらく今でも)、香料会社においてあるオルガン台というと、白い(そのほうが明るくて見やすい)合成樹脂でできた階段状の、ほぼ直線でできたひな壇の上に、褐色の資料瓶(そのほうが遮光性がある)が並び、まるで理科の実験室のような(まさしくラボだから)、ものであった。

鑑賞用のものではなく、実用的なものであるから、それは仕方がない。
しかし、私はあるプレゼンテーションのために、もう少し雰囲気のある、そして鑑賞に堪えるオルガン台が必要となった。


私のイメージは、アールヌーボー。
エレガントな曲線で作られたアンティーク風のオルガン台である。

始めてみる人は驚き、香料関係の人は讃嘆する。
これは、15年間ずっと私のブランドの象徴として活躍してきた。



なぜ、自分で調香オルガン台を作ろうと思ったかは、とても長い話になるので後日にするとして、どうやって作ったかを、次回以降、思い出して書いてみたい。







落ち葉の匂い ジオスミン  geosmin

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雨の後の雑木林で、落ち葉を踏んで歩くと、湿った土の匂いがする。
立ちのぼったアーシーな香りが、足跡とともに追いかけてくる。

雨上がりの木立ちは、樹木の呼吸も一緒になっているからかな?
思わず深呼吸したくなる。

立ち止まり、ふわふわ積み重なった腐葉土をはがして見れば、もっと濃くなった、カビのようなにおいが鼻をつく。


それはジオスミン(geosmin)。
語源をたどれば「大地のにおい」である。


倉庫に長く置いておかれり、古い家の押入れから出したと思われる荷物が届いて、そのダンボールまで臭うこともある。紙や布は臭いを吸いやすい。

また、水や食べ物からこの、カビ臭さがすればとても嫌なものだ。
ほんのわずかでもすぐに感じる。


けれど、神社の境内の裏などでジオスミンがほのかに香ってくれば、子供の頃にかくれんぼして遊んだことを思いだす。
それは、必ずしも嫌なにおいではない。


「におい」と言うものは、強弱や濃淡、そして場面のふさわしさによって心地よかったり、不快だったりする。
思い出とかも、からまって。



だから、においが悪いわけじゃない。
いつどこで会うか、どんなめぐり合いか、それが大切。







干し草 Hay absolute 

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「この麦はとてもいい麦だよ」と教えられる。
何についていいのかよくわからなかったけれど、古い品種だそうだ。
南仏にいたある日、近くの麦畑でのこと。


麦にもいろいろある。小麦、大麦、ライ麦。
そして「藁(わら)」って、よく耳にするとても身近なもの。

稲わらの入った畳や、麦藁帽子などなど、わらの製品は身近だけれど、そのまた原料の藁が何でできているのか、充分知っているつもりで、都会暮らしゆえ見たことがあまりない。

あるいは見たかもしれないが、興味がなかったのか、あいまいである。
だからあらためて、稲藁(いなわら)や麦わらとは、脱穀後の茎の部分であると理解したのだ。

よく知っているもののはずなのに、原料から最終製品まで、一直線に結びついていなかったというか。



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わらを干した、干し草もそう。
干し草という名の草があるわけではないのに、原料について深く考えなかった。



干し草、Hayから採った香料。250kgの干し草から、およそ1kgの香料が採れる。

乾いた甘さ。ぬくもりのある。日なたのような。
この甘さは、桜もちの葉やウッドラフにも感じるクマリンの香りだ。

タバックの、そして下の方からぐんぐん上がってくるハニーの力強さ。
ムエットにつけてもう3日経ったのに匂いが残っている。

タバコ調の匂いと言っても、紙巻タバコの燃える嫌な匂いではない。
タバックアブソリュードのような、やや甘く、スモーキーでハニーの香り。

外国の小説によく出てくる「干し草の香り」、それにはどことなく憧憬を抱いて来たものだ。



またひとつ、香りへの想いが深くなった気持ち。



ナツメグ nutmeg ムスカデ Muscadier

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スパイスのナツメグは香料素材としても使われる。

ミドルからラストにかけて、芯の太いスパイスらしいスパイス。
ゴムっぽいウッディー感がある。

茶色のイメージ、ユゲノールがメイン成分で、ペッパーの要素もある。
オリエンタル、メンズによく使われる。

果皮の内側には網目状の赤い仮種皮があり、これはメースといい、この香料もある。

和名ニクズク(肉荳蔲)。
仏名をムスカデという。

 

 

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パルファンサトリ・メンズ マザーロード66

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香水の非常識 Bad manners

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神宮前のあるカフェで、もとアシスタントのR子ちゃんと食事をした。

4人掛けのソファ席に2人で座った。店はまだすいている。
席は顔のあたりまでの高さの壁で仕切られていて、私たちが席に着いた時、壁の向こうは誰も座っていなかった。

スパークリングワインを乾杯して前菜を食べ始めた頃、突然、強いニオイが漂ってくる。
二人で顔を見合わせて、「なにこれ・・」と絶句。

ウォータリーなグリーンが、あたかも霧状になって目に見えるかくらいの強さで拡散し、下の方に鋭いアニマリックな臭いが流れ込んでくる。

まるで掃除の行き届かないトイレに、安っぽい芳香剤を撒いて混ざったかのような、本当に耐えがたい悪臭である。

もはや香水をつけすぎた人が発するレベルではない。


『これはなんだ、どこから来るんだろう』
思わずナプキンで鼻と口元を覆う。
連れのR子ちゃんは、
「この店にはよく来ますが、ここのトイレはこんなニオイじゃありませんよ」
という。

見渡すといつの間にか隣のボックスにカップルが座っている。
どうもその男性のほうから臭って来るようである。

私たちは次の皿が来るまで、ヒソヒソとその香りをディスクリプションしながら我慢していたが、ついに堪(たま)らず店の人に頼んで席を変えてもらった。

 

あまりネガティブな話題は書きたくないのだが、本当にひどい目に遭った。
こうゆう人がいるから、「香害(こうがい)」といって問題になったり、香水嫌いの人が出てきたりするのだ、と腹立たしく思う。

寿司屋のカウンターで、香水を過度につけた女性が隣に来た時も非常に不愉快である。

香水が悪いわけではない。
使い方が適正ではない人がいることが問題なのだ。


やれやれと新しい席で食事を続け、最後のデザートを食べる頃になって、またあの香りが通り抜けた。

どうも件の男性が化粧室に行くために前を通り過ぎた模様。
しばらくすると、ニオイを振り撒きながら、やはりあの彼が席に戻っていくのが見えた。

 

同じ匂いを嗅ぎ続けているとだんだん自分では感度が下がり、つけすぎることがある。
一緒にいる彼女は平気なんだろうか?すでに麻痺している?

しかし尋常ではないつけ方であるし、香水としてのバランスが酷(ひど)い。
おそらく、この方は日常的に洋服の上から繰り返し付け直しているのではなかろうか。

香水のトップノート、ミドルノートが消えた後も残る、アニマリックなラストノート(残り香)。
その上にさらに何回も香りがかぶさって、ラストのアニマルノートが凝縮し、不快臭に発展したのではないかと推測する。


仮に肌の上なら入浴のつど洗い流されるので、ラストノート(残香)が濃縮されることはあまりないが、ジャケットはクリーニング回数が少ないだろう。
それに、繊維に残った香りはなかなか取れないものだ。

 

本人は香りに鈍感なっているので、着衣の上からさらにたっぷりと香水を振りかける。

結果、トップノートが盛大に拡散し、着衣に蓄積したアニマルノートとあいまって、バランスの崩れた香りになるのである。

 

ウォータリーなグリーンも、ほどよい強さなら爽やかだし、アニマルも僅かであればセクシーだ。
外見は若い爽やかな好青年であるだけに、間違った香りの使い方にはまったく残念な感じ。

 

がんばって魅力的に見せようとするあまり「逆効果」ということがないように、香水のつけすぎには気を付けたいものだ。

「あれ?いい匂いだけど、もうちょっと近くによって香りを嗅いでみたい」と思うくらいのほうが効果的なのである。

 

 

年末年始のお休みのお知らせ➤12/28~1/5まで、サロンをお休みさせていただきます。

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氷点下の香り sinjuku_gyoen

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これ結構好きな写真。

雪が池の杭の上に残って点々としている。
新宿御苑の母子森、雪が水の上に積もってシャーベット状になっている。

 

ローズP βーphenylethylalchool

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「ローズP」というのは香料の商品名で、この名前が日常的に使われる。または、慣用名としてはベーターフェニルエチルアルコール(βーphenylethyl alchool)が一般的である。

これはバラの主要な香気成分であり、多くの花の香りに含まれている。

 

ムエットについて mouillette ②

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この白い細長い紙は、ムエット(匂い紙・scent strip,smelling-strip)といいます。
香料や香水のにおいをかいで評価するための紙です。

 

昨日は、店頭などに並んでいるブランドの広告用ムエットを紹介しましたが、通常ラボで使うムエットは白く、細長い、少し厚いこのような形をしています。

ムエットについて mouillette

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香料や香水のにおいをつけて、香りを評価するための紙を、ムエット(匂い紙・scent strip,smelling-strip)といいます。

アトリエで調香するときや教室では、通常白い細長い紙を使いますが、ブランドの店頭にはもっと幅広の、いろいろな形のものがおいてあります。

これらには、香水のイメージを見た目で伝えるため、香水名が書いてあったり、ボトルをかたどったりと、さまざまな情報が盛り込まれています。

シスト Cistus ladanifer/ココリコ KOKORICO

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この10年、シアー感のある香りが続いたから、逆にシストのような重く強い香りが流行り初めているのかな。

このところ食べ物と植物の話ばかりと言われたので、たまには香料のことも書いてみる。

夏休自由研究「香水」④イメージ 

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香水のイメージ

 

さて香水はどのようにできているのでしょう?

 

まず香水のイメージを考えます。たとえば「さくら」の香りなら、「花霞」や「儚く淡いピンク」「うすい花びら」といったいくつかのキーワードに置き換えて構成を考えます。たとえば「花霞」や「儚く淡いピンク」「うすい花びら」といったように。

夏休自由研究 「香水」 ③ Materials 

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香水の原料

古い時代、初期のころの香水は「バラやジャスミン、スミレ」などの花、「レモンやオレンジ」のかんきつ類、植物から採った香料を中心にシンプルな組み合わせで作られていました。

また、「白檀」のような木の香りや、「ムスク」などの動物性香料も持続力を高めるために入れられています。

 

 

夏休自由研究 「香水」 ② way of incense

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日本の香り

 

日本には、6世紀の仏教の伝来とともに「沈香木(じんこうぼく・じんすいこうぼく)」が入ってきました。

 

夏休自由研究 「香水」 ① the history of the perfume  

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夏休みなので、学生の頃を思い出してこんなレポートを書いてみました。 

 

 

PERFUME(パフューム)の語源は、Per Fumum(ペル・フムーム)。「煙(Fumum)を通して(per)」というラテン語から由来しています。

 

スパイスや香草などの貴重な香料を、宗教的な儀式に使用したのがその始まりです。香を火で焚いて、煙が天に昇っていくその一本の道筋に、古代の人々は祈りを託したのでした。

香料の安全性 イフラ The International Fragrance Association (IFRA)

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香料業界では、安全性の確保のためにIFRA(The International Fragrance Association )やRIFM (Research Institute for Fragrance Material)といった自主規制を実施する組織を設立しています。

IFRAは1973年10月ベルギーのブリュッセルで創立されました。香料業界の発展のために組織された国際機構で、日本は創立時から参加しています。①芳香原料の生理学的活性(皮膚や人間の身体に対する効果)に関する科学的データーの研究と調査。②適用される法律、規制の収集。③これらの情報の会員および利害関係機関への普及、の3項目の達成を目的に活動しています。RIFMもまたIFRAと連携をとり活動をしています。

 

二つの香水を混ぜて使ってもいい?Question

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Q. 2種類の香水を、自分で混ぜて使ってもいいのでしょうか?

 

A. 一般にはお勧めできません。

 

一本の香水は、100以上の香料で処方されています。
それらは熟練した調香師によって、心地よい香りになるように、絶妙なバランスで構成されています。

ほんの十万分の一の香料が入ることによって、香りが劇的に変わったりします。
それぞれは完成した香りですので、二つ以上を合わせるとそのバランスが崩れてしまいます。

例えばおいしいからといって、カレーとスキヤキの二つを混ぜ合わせたら、両方が台無しになってしまいますよね?

自分でミックスするように計画された香水セットのような商品は別として、やはり名香はひとつづつ楽しまれる方がよいでしょう。

 

 

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☆パルファンサトリの香水の知識➤香水と調香のはなし

 

マグノリア magnolia 香料  

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マグノリアの天然香料は、オレンジ褐色を帯びた液体である。希少、と言うほどではないが、あまり知られていない香料だ。

また、調合マグノリアなどと間違えられやすい。


 

サンダルウッド 白檀 sandalwood 香料

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サンダルウッド(白檀)は香水のラストノートとして重要な素材である。
この木材の芯の部分を水蒸気蒸留して香料を得る。

 

サンダルウッドは東南アジアに生息する木で、他の植物に寄生して成長する。
成熟までは60年ほどかかり、木材から香料を得られるようになるまでに25年かかる。

最初の香水を選ぶなら (男性編)

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もしあなたが今まで香水をつけたことがなくて、試してみたいと思うなら、シェア・フレグランスと言われる、さっぱりとしたものを選んでみてはいかがでしょう。

 

「シェア・フレグランス」は同じ香りを分かち合える、男女共有できる香水のことで、ユニセックス・フレグランスともいわれます。

女性にも付けられて、あっさりした香りが初めはつけやすいものです。
やわらかくて軽い香りは、そばにいる人にも違和感なく受け入れられ、安心感を与えます。

典型的なメンズ香水のフゼア、シプレ、オリエンタルタイプの海外ブランド香水は日本の気候では重くなりがち。

気負いすぎて量をたくさんつけるのもNGです。余裕を感じさせる大人のつけかたをしてください。

あまり親しくない相手から、いきなりセクシーな香りが強く匂ってきたら相手は引いてしまうかも。

「いいにおい、何の香りだろう?」と思わず近寄ってかいでみたくなるような香りに魅かれるものなのです。

 

香水の匂い立ち④ラストノート(Last Note)

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「匂い立ち」とは、「時間が経つにつれて香りが変化すること」です。

 

トップ・ノートからつづいたミドル・ノートが終わると、残香(ざんこう)、残り香(のこりが)とも呼ばれるラストノートになります。

この部分は、蒸発の遅い(沸点の高い芳香分子)でできている香料で構成されます。

 

香水の匂い立ち③ミドルノート(Middle  NOTE)

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「匂い立ち」とは、「時間が経つにつれて香りが変化すること」です。

トップノート(TOP NOTE)に続いて、ミドルノートと呼ばれる香りが始まります。
30分ほどして、香りが落ち着いてきた頃からの香りです。


香水の匂い立ち②トップノート(TOP  NOTE)

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「匂い立ち」とは、「時間が経つにつれて香りが変化すること」です。

 

一番初めに匂い立つ香り、これをトップノート(TOP NOTE)と言います。
香りの第一印象になります。

香水の匂い立ち①香りの変化

 

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香水の「匂い立ち」とは時間の経過に伴って香りが変わっていくことです

 

デパートなどで香水を試すとき、初めつけたときは「爽やかでいいと思ったのに、後になって違う香りになった」という経験をした方は多いでしょう。

 

 

香水類は単一の成分からなるのではなく、たくさんのにおいの粒(芳香分子)から成り立っています。

 

イチゴの香り・ストロベリー

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イチゴの香り。
あまずっぱい味とフレーバーは、子供の思い出とあいまってみんなに好かれる香りだ。

 

次世代香粧品の「香り」開発と応用 出版

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このたび、先端技術・産業情報書を数多く手掛ける「シーエムシー出版」から、「次世代香粧品の香り開発と応用」が出版されました。

 

本書籍は15名の共著による香粧品香料の専門書で、高砂香料工業㈱の丸山賢次氏が監修されたものです。

 

「大沢さとり」は第一章の「ファイン・フレグランス」項を執筆、最新データーによる世界のフレグランスの動向や将来性、グローバル・マーケットにおける日本のスタンスと開発のあり方などについてまとめました。

香水の選び方④お店で選ぶとき

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香水が欲しい、でもどれにしたらいいかしら・・・。

香りの選び方にはちょっとしたコツがあります。

香りになれていないかたは3本以上を一度に試すと、嗅覚疲労を起こして香りのタイプがわからなくなり、買った後で後悔することもあります。

 

男性用香水の選び方③女性から贈るなら-2

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男性に気の利いたものを贈るのは難しいものです。

おしゃれな男性ならばなおさら。
ネクタイや装身具は好みがあるものなので、「もらってうれしいけど・・・つけられなくてちょっと困った」という意見もよく聞きます。


でも香水に関しては、男性より女性のほうにやや勝ち目があります。

もうすでに、「絶対にこれ!」と香水を決めている人を攻略するのはちょっとハードルが高そうですが、まだつけていない男性ならお勧めしてみるとすんなり受け入れてくれそうです。

「香水なんて・・」と無関心なようで、本当は男性はかなり興味があるはず。
初めはソフトな香りのものから試してもらってはいかがでしょう。

 

そして、とっておきの言葉は「あなたっていいにおい・・・」

だれでも褒められればうれしいものですが、自分の匂いをほめられるとぐっと親密な感じがするものです。

特に異性の間では、匂いを評価するほうが、容姿や性格よりずっとインパクトがあります。
二人の距離がきっと縮まることでしょう。(これは男性も使える言葉です)

もちろんプレゼントする相手との距離感は注意が必要。
あまり親しくない人にフルボトルの香水を贈ると、「この人は僕のことが好きなんだろうか?」と勘違いされることもありそうです。


 

やっぱり香水は、身近な人や、特別な人のために選んであげましょう。

(そしてお父さんにも・・・忘れないで!)


男性用香水の選び方②女性から贈るなら-1

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女性から男性にはどんな香水を贈ったらよいのでしょう?

答えはズバリ、「あなたの好きな香り」
一緒にいる男性が、自分の好きな香りだったら居心地がよくなりますよね?

ほとんどの男性は、女性のお勧め香水には従順なものです。(なぜなら香水をつけたい動機は、女性によく思われたいというのが大きな要素だからです)

男性用・メンズ香水の選び方①紳士の嗜み(たしなみ)

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近年、男性の間で「身だしなみを整えたい」「体臭が気になる」ので、香水をつけてみたいという方が増えています。

しかし香水について興味はあるものの、「どんな香水をつけたらいいのかわからない」というお悩みもよくうかがいます。

そうはいっても、ブティックなどで女性店員に聞くのは「ちょっと照れくさい・・・」ということで、いきおい男性ファッション誌といったメディアの香水情報を読んだり、売上ランキング上位の香水から選びがち。

実際にはそうした情報は、「有名人が付けている」とか「流行りのモテ香水」といったあいまいな基準で書かれた内容がほとんどで、専門家からみると理論的に正しくない情報もあります。

「ちょっと知識のある素人の評価はもっとも危険」というのはどの世界でも同じなのです。

 

さて、デパートや香水専門店で売られている男性用・メンズ香水は圧倒的に海外ブランドが占めています。
しかし、海外ブランドの香水は欧米男性の体臭に合わせて調香されていますので、日本の方にはパワーがありすぎ、匂いだけが目立って浮いてしまいがちです。

男性が香水をつける動機のひとつには女性からの評価を得たいということがあります。つまり「モテ香水」は男性にとって多かれ少なかれ興味のあるポイントです。

ここに誤解があって、メンズ香水というと、「男らしさ」のあるものをイメージしがちですが、女性からはあまり嗜好性が高くありません。

「マッチョな香水」や「セクシーな香り」というのは一歩親しくなった間柄や、一部の女性には効果があるかもしれませんが、日本の多くの女性はもっと穏やかな香りに安心感を覚えます。

清潔感のある香り、たとえば洗いたてのワイシャツから漂ってくるようなパリッとした香りも好印象ですね。


逆にオフィスなどで昼間から強い香水の匂いを振りまくのは考えもので、女性たちの間では、給湯室(古い~)でひんしゅくを買っているかもしれません。
不潔な香りと同じくらい、強すぎる匂いは評価を下げてしまいます。

 

まだ、雑誌で流行りの香水と取り上げられているものをおつけになりたいですか?
女性は、「流行りの香水をつけているから素敵」とは思っていません。その方にふさわしく、似合っているから魅力的だと感じるのです。

セクシーな香水だからモテるのではなく、一緒にいる人に包容力を感じさせること・・・。男女を問わず、頼りがいのある相手と思われる、香水はそのためのひとつのツールなのです。

 

シアージュ 残り香

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残り香のことをフランス語でシヤージュ(Sillage・シアージュ)という。
本来は船が残す白い航跡(こうせき)のこと。

美しい人が通った跡に、残り香がたなびいていく。
思わずはっと振り返ってしまう。

 

そんな素敵な言葉。

石鹸の香り

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石鹸の香り、というのは日本人の好きな香りといわれるが、これは世代によってイメージが違う。

シルバー世代は石鹸と言えば牛乳石鹸の香り、もう少し下の世代はラックス。

オー・ド・トワレとオー・デ・コロンの呼び方

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オー・デ・コロン(Eau de Cologne )、オー・ド・トワレ(Eau de toilette) オー・ド・パルファン(Eau de Parfum)の呼び方。

この、真ん中の「de」は「デ」と「ド」の中間のような音だが、
どういうわけか、カタカナで表記すると習慣的にこういう発音になる。

 

オー・デ・コロン Eau de Cologne

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Eau de Cologneは、習慣的に、オー・デ・コロンと表記されることが多い。

水のにおい

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昨日、雨だったから、今日は「水のにおい」について書いてみた。

Q.芍薬(しゃくやく)の香水を探しています Peony

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質問→ 芍薬(しゃくやく)の香水を探しています Peony

香水が嫌いになるとき

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その香水が嫌いになる理由。

鈴蘭の香り② 

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例えば古くはコティのミュゲ・デ・ボワ(1936)。森の鈴蘭という名の香水。

海苔と帆立とジメチルスルフィド(Dimethylsulfide)

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ジメチルスルフィド(ジメチルサルファイド、Dimethylsulfide)という香料は、海苔の佃煮のにおいがする。

レモンの香り シトラール(citral)

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レモンの香りの、爽やかな部分はシトラールという香料成分である。

香水の開発-2 処方 アコードをとる

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イメージを描いたら、それをもとにアコードをとって処方を書く。 

 

香水の開発-1 設計 イメージを描く

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新しい香水の設計開発は、イメージを描くところから始まる。 季節はちょっと外れるが、ここでは、わかりやすく「さくら」の香りを創ったときを例にして、香水のできるまでを順に説明してみたい。

ゼラニウム 香料 Geranium

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ゼラニウムから採れる天然香料は、香水に良く使われる素材である。

ローズ・ゼラニウム Geranium

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ローズ・ゼラニウムは、センテッドゼラニウムとも呼ばれる匂いゼラニウムの仲間。

 

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これは、そのへんでよく見かけるありふれた苔。苔類は四億年の歴史を持つ、あらゆる植物の祖先で、世界中に一万種類以上を数えるそうである。
 

 

葡萄の香り メチルアンスラニレート

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今ではブドウは長期間、果物屋さんでみられるようになったが、
私にとっては、やはり夏の果物というイメージが強い。

 


小学校の頃、夏休みになると、紫色の小さな粒のブドウが出された・・・ような記憶がある。

あれ、何という種類だったのかな?デラウェア?
小さいのに、ひとつづつ種が入っていて、ぷっと出さなくてはならないので、結構食べにくかったっけ。

誰かに実だけを食べる方法を教えてもらった。
はじっこをちょっと歯で噛んで中身だけつるっと吸うと、空になった皮に、種が残る。

 

そのうち、種なしブドウが出てきて、すごく画期的だと思った。パチパチ。
大きな巨峰や緑色のマスカットは、手で剥かないといけないので、面倒だからあまり好きではない。

手が濡れるのが嫌だから、「むいてー」とか言って、剥いてもらわないと食べない。
母親はそんなに甘いタイプではないので、だれが剥いてくれたんだろ?

うーん、やはり、昔からものぐさだったんだなー。

 

大人になってから、日本食のお店で出された水菓子は感動した。
巨大なぶどうの実は、下の方を切って座りをよくし、
上に十文字に切り込みを入れ、お花のように皮をくるっと開いてあった。
中が薄みどり色で、皮の裏側は少しマットなムラサキ色。
水滴も涼しげでチョー嬉しかった。

 

今は、皮ごと食べられるのなんかもあるし、種類が飛躍的に増えて名前も覚えきれない。 

 

 

さて、メチルアンスラニレート(methylanthranilate)という香料は、ぶどうの香りがする。

むかし、一番初めにこの香料をスメリングした時、
「ファンタグレープの飲みきった後のコップに、洗わずに水を入れて飲んだら、まだぶどうの匂いが残っていた、という感じ~。」と思った。

 

ブドウからは香料は採れない。いろいろな香りを組み合わせてグレープの香りをつくる。

成分は、このメチアンと、エチルアセテート(ethyl acetate)、エチルブチレート(ethylbutyrate)などのエステル類がフルーティ感を出し、甘さを出すマルトール(maltol)やバニリン、フラネオールを入れ、、そこに、マスカットならシス3ヘキセノールなどのグリーンを多めに入たりして、10~15本くらいの処方でざっくりしたベースができる。

このままではただのベース香料だが、他のフローラルと合わせたりして、香水の素材にしたりする。

この香料は、フルーティだから爽やかかというと、むしろフローラルで、オリエンタルな要素が強い。オリエンタルタイプの香水にはたっぷり入っていたりする。

他にも、マンダリンやオレンジフラワー、チュベローズイランイランなど多くの天然物にもこの香料はみられる。

これが処方に入ると、経時で色が赤っぽくになっていく。
香水で、徐々に色が黄橙になるのは、この香料のほかにもインドールや、バニリンなどのせいもある。色やけは実際の使用にさほど問題があるわけではないが、見た目がよくないので、石鹸などには使いづらい。

 

昨日まで薔薇ばっかり書いてちょっと飽きた・・・かも。

 

▶ 夏の香水の選び方
パルファンサトリ コレクション

 

 

 

CYPRESS(サイプレス・イタリアイトスギ)

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針葉樹系ウッディーで軽いスパイシー感のあるこの香りは、
男性用香水に使われる。

アンフルラージュ(enfleurage) 香料の採油法

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チュベローズ、ジャスミンなどの、熱を加えると壊れてしまうようなデリケートな花は、アンフルラージュという方法で香料を取る。
手間のかかる、古くから行われてきた方法だ。



写真の、木枠で囲ったガラス板の片面に、牛や豚の脂(ラード、ヘッド)を4対6で合わせたものを平らに塗りつける。

次に、櫛の歯のようなもので縦横に筋目をつける。これは、吸収する表面積を広くするため。

オレンジの花や、ジャスミンをこの獣脂の上に並べる。
そして花をのせたガラス板を何枚も重ねて積みあげていく。

24時間から48時間そのままにして置くと、花の中の匂いの成分は、脂に吸い取られてしまう。
木枠を起こしてトントンとしながら、しおれた花は捨てられる。

そしてまた、新しい花が並べられていく。
これを何十回も繰り返していくと、やがて、脂肪はもう、これ以上吸い取ることができないくらい飽和状態になる。
これを、ポマードという。

「この作業は3か月続く」と文献で読んだ記憶があるので、確認のために探したが、その本がどれかわからない。

いまざっと調べたところでは1回の抽出時間が3日間というものもあり、3週間くらいで飽和状態になると書かれているものもあり、さまざまだ。

 

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今度はこの脂肪(ポマード)をへらでガラス板から掻き取る。アルコールにとかして撹拌する。
すると、花の匂いの成分は、アルコールの方へと移る。

匂いの抜けた脂(ワックス)は冷えて固まり、それを取り除くと、香料の溶け込んだアルコールの液体が残る。アルコールは先に揮発するので、香料だけが残る。(2~4%の残渣がある)

これをアブソリュード(absolude)という。

チュベローズの場合はガラス板を天地逆に重ねる。花はガラス面に乗せ、脂肪の面をかぶせるようにして、直接脂肪に接触させない。一回の長さも、48時間から72時間と長い。 

 

なぜ、こんな手の込んだことをするかというと、他の採油方法、例えば蒸留法などでは、熱によって香りが壊れてしまったり、水の中に成分が逃げてしまったりする。

また、摘むと同時にどんどんと鮮度が悪くなっていく他の花と違い、ジャスミンやチュベローズ、オレンジフラワーなどは、摘み取った後も花の中で香りの成分を自家製造しつづける。

そのため、時間をかけてじっくりと抽出することによって採油効率を上げられるのである。

 

ジャスミンは朝日を浴びるとインドール臭が強くなり、香りが悪くなる。
そのため夜明け前に総出で一輪づつ手で摘む。これにはたいへんな労力が必要だ。

その後、集められた花は、体育館のような広い所に、ずらっと並ぶ女性たちの手によって香料にされた。

現在は労働力の不足と、高賃金のため、ほとんど行われていない。

 

 

初めてこの採油方法を知った時、なんと独創的な取り合わせと感じた。
花のエッセンスが獣脂に吸い取られていく過程は、官能的な物語のようである。

パトリック・ジェーキントの小説「香水」も、こんなところから発想したのかもしれない。

 

アンフルラージュという言葉の響きも美しい。

 

 

なぜ、グラースが香料の産地として有名なのですか?

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Q>なぜフランスで香水が発展していったのでしょうか?
グラースが現在一番香水の名産地で知られているのは
なぜなのでしょうか?

A)ヨーロッパにおける香料・香水の長い歴史の中で、フランスに香水文化が花開く大きなきっかけは、中世イタリアとフランスの縁組にありました。

イタリアのローマ教皇クレメンス7世の縁戚であるカトリーヌ・ド・メディシス(メディチ)は、1533年にフランスのアンリ2世に御輿入れします。

15世紀末のイタリアはルネサンスの絶頂期で、ヨーロッパの中では芸術、文化、ファッションの最先端を担っていました。一方、それに比べればフランスはまだ粗野な国。例えば今のようなテーブルマナーも確立されておらず、手づかみで食事をしていたようです。

カトリーヌ妃は御輿入れに際し、フォークを使って食事をすることや、アイスクリーム、マカロンといったお菓子、女性らしい横座り乗馬方法などたくさんの文化をフランスにもたらしたと言われています。

 

その時に彼女が連れて行った随行員の一人に、調香師レナード・ビアンコがいました。妃はフランスにも香水の文化を広めるため、香料の製造を奨励。温暖で、香料栽培に適している南仏のグラースをその地に選びました。

 

もうひとつの大きな理由として、グラースが革製品の生産地だったこともあります。

なぜか?

当時は革のなめし技術が今ほど進んでいなかったので、革特有の臭いが強くありました。この悪臭をマスキング(隠す)するため、手袋などの革製品に香料を付香するのが流行していました。そのため、両者を近くで製造するのが都合がよかった、という説が多く言われています。

 

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さらに、香料の製造に、動物性油脂が必要だという背景もありました。

花から香料を抽出するためには、豚の脂(ラード)や牛脂(ヘッド)を使います。
脂肪(ポマード)を塗ったガラス板の上に花を並べて香気成分を吸収させる方法です。
これを、冷浸法(アンフルラージュ)といいます。

一方、革をなめす時には、裏についている脂肪は掻き取られ、不要になります。

アンフルラージュのために使う脂肪が容易に手に入る場所がグラースであった、ということもあったと思います。 

上の写真は、シャッシーと呼ばれるガラス板です。脂を塗り、花を置いたガラスが、何枚も積み重ねるように木枠に入っています。香料の製造については別の回で説明しますね。(グラース香水博物館)

 

 

その後、フランスの税は重くなっていきます。とてもやっていけないと思った皮革業者は、スペインへと移って行きました。今でも、スペインは革工業で有名です。 

しかし、植物は地面に生えているので、この地を離れることができず、そのままグラースは香料産業の地として残りました。

 

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PATCHOULI(パチュリ)

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パチュリはカシミアショールなどの虫よけとして使われた。



インドネシア原産で、インド、マレーシア、ビルマなど熱帯地方でおもに生産される。

90センチほどの高さになるシソ科の植物で、葉を刈り取り、日に干してから蒸留して精油を得る。

収穫した葉を数日間山積みにして発酵処理をすることで、パチュリ独特のエキゾチックな香りが出る。
採油率をよくしようと、蒸留しすぎると、出がらしの様な匂いになる。真ん中のいいところだけを採ろうとすると、採油率は減って、当然高額になる。

フレッシュが命の柑橘系香料と違い、パチュリやサンダルウッドは、年月を経るほど良くなると言われる。

昔は鉄の窯で蒸留したので、のちに脱鉄処理を行ったが、今はステンレスの窯で作られる。
色は濃い茶色をしているが、カラレス(脱色)されたものもある。

パチュリに限らず、脱色した天然香料は匂いに物足りなさを感じる。
昔風と言えば、そうなのだが、やはり色のついたままの方が好みである。

透明感は出ないので、最近の香調には合わず、昔ほど使われない傾向にある。

 

▶ パチュリ パチョリ  シソ科   学名:Pogostemon patchouli 

 

 

パチュリ patchouli-1

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パチュリは本当に面白い素材だ。



単独では、ハーブをギュッと煮詰めたような強いグリーンウッディ、湿った藁(わら)の様なにおいでもある。アーシィ(土臭い)で暖かい。

 

シプレータイプの香水は、このパチュリに、オークモス、ベルガモットが骨格になっていて絶対に欠かせない。

隠し味的に、ごく少量でもよく効く素材だが、思い切ってたくさん入れることもできる。こんなに強い素材で、たくさん入れられる香料はめずらしい。

しかし、相性を間違えると下品になり、難しい香料でもある。 

 

ナチュラルなローズの香水にほんの0.01%入れれば力強さが出る。
しかし入れすぎれば汚くなり、 
最近の香水の流行である、透明感のある香りでは使いにくい。
匙加減はとてもセンシティブだ。

一方で、古くはミスディオール、新しい香水ではテュエリーミュグレーのエンジェルや、その流れをくむロリータレンピカには、処方中15%~20%も入っている。

さらにラルフローレンのポロのように、思い切って30%まで使うこともできる。

強い素材をたくさん入れるときは、同じくらい強い香料をぶつけて、ネガティブなところを消し、よさを引き出す。

エンジェルやロリータレンピカでは、マルトールというお砂糖焦がしの匂いと、バニリン(バニラの香り)を思い切ってたくさん入れ、チョコレートの様な甘いお菓子の香りを表現している。

 

パチュリは昔に比べて価格が高くなったのと、香りの流行のせいで最近の香水にはあまり使われていないようだ。

特に、2年前には高騰したが、今はまた落ちついている。

 

学名:Pogostemon cablin

体臭が気になる・・・ 

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汗ばむ季節、なんとなく自分のにおいが気になる人が多い。


もちろん、清潔にするのはよいことだ。
でも、世界的に見てもこんなにきれい好きの国民はなかなかいない。

日本では普通にしていても充分に清潔。

あまり気にし過ぎて、ごしごし洗いすぎたり、
潔癖になるのもどうかと思う。

 

いつも言っていることだが、 
私たちが使う香料の中には、単独では芳香と言えないようなニオイもあり
それをうまく組み合わせることで、香水に奥行きや深みが醸し出される。

加齢臭という言葉もポピュラーになり、
年齢とともに気になるところだが、
そういったニオイも香水とうまくマッチすれば
「コドモには出せない、大人の香り」となる。


'体臭'や'加齢臭'を、言葉のイメージで
ただネガティブにとらえたり、怖がったりするより、
ちゃんとした知識を得たうえで、
前向きに考えてもらいたいものだ。

人とは違う、自分だけの香りをつくる個性なのだから。

 

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TOKYOとParisの香水匂いだち

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「まったく同じ香水であっても、日本でつけるのと海外とでは、匂いの立ちが全然違う。」
というのは、よく知られた事実である。



海外と行き来しながら香りを作っているといつも思うことでもある。 

フランスでも同じ処方で調合するために、日本で作った香水の処方や実物を比較のために持っていくたびに感じるこの大きな違い。
これは、気候のせい。特に湿度や温度は大きく関与している。

 

いくつもの試作途中の香水は、紙の上だけでなく肌に載せて時間を追いながら、匂い立ちを確認する。

また、普段の仕事中はコンシャスが下がるので香りをつけることができないのだが、人と会う時などは、プロモーションと追認の意味もこめて製品になった自分の香水をつけていくようにしている。

パリでも南仏でも、東京で作って持っていった香水をつけて、しばしば出かけてみた。

 

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日本で作ったものはどれも軽く持続が短い。つけた途端に、空気中に散っていくような感覚だ。
「こんなに淡いなんて」
1‐2時間もしたら、香りはごく薄くなっている。

 

思った以上にほのかだったので、帰国してから再び確認のために同じ香水をつけて時間を計ってみた。

たとえばシルクイリス。朝11時に肘の内側につけた香りは、夜11時帰る時、まだ匂っている。
もちろん、プンプン匂うというのではない。肌にまだやわらかく残っている、という程度だ。

ここではなにか、空気の壁がしっとりと身体を包んで、匂いを逃さないような感覚がある。
香りは、体のそばにとどまって、寄り添うようである。

日本でちょうどよい香水は、海外では淡く感じる。

 

そこで逆説的に思うに、ヨーロッパの香水を、そのまま日本でつければ、数倍は強く、濃く、長く感じるのは当然。
それらは、ヨーロッパの気候の中で際立つように作られているということである。

日本で、香水嫌いの人が、「香水は強くて酔ってしまう」というのは「香水」のせいではなくて、「欧米向けの処方」の組み立てのせいだ。

 

しかし、世界から見て日本のマーケットはごく小さい。
何百万本と製造する香水ブランドは、小さな市場のためにカスタマイズされた商品は作らないだろう。

ヨーロッパで販売するためにはヨーロッパで調香し、日本での販売には日本で調香しなければ、本当にその土地に適した香りはできない、とあらためて感じるのだった。

 

 

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▶ オードパルファン・ブラックラベル シルクイリス ▲ for Her   ▼Him

▶ オフィシャルサイト  パルファンサトリ・スクール

 

World Perfumery Congres 世界調香師会議 

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会議では、1階に世界中の香料会社のブースがあり、カンヌ映画祭の受賞会場と同じ場所では、
講演会が開かれている。

 

アンバー Amber ケミカル

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アンバーは、動物の地肌の匂いがする。

アンバー 龍涎香(りゅうぜんこう) ポマンダー

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アンバーは、中国では龍涎香(りゅうぜんこう)と呼ばれた。 

アンバーって何? Amber 龍涎香

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アンバーグリスは、マッコウクジラから採られる、動物性の天然香料である。
茶色のイメージの、暗く重く、レザーの様な、オリエンタルタイプにはかかせない香調だ。

香水とオードトワレの違い ④ 発売ライン

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Q.最近はオー・ド・トワレなどが目について、香水(パルファン)があまり売られていないようですが?

A.通常、香水類を発売するときには、先に商品ラインを決めます。

 

香水とオードトワレの違い ③ 処方

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Q. 香水とオードトワレなどは、濃度が違うだけなのですか?香水を薄めればオードトワレになるのでしょうか?

A. 処方そのものが違います。

 

名香を鑑賞するとき

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香水の記事を書く時は、昔の記録を読み、資料や本を開き、過去の記憶が正しいかどうか実際の香りを試して確認する。

白いヒヤシンス Hyacinthus 

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別名の「風信子(フウシンシ)」は、春風に揺られて鳴るベルの花をイメージさせる。

柑橘(シトラス)の香り

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かんきつ類の香りはなじみ深く、爽やかで嗜好性が高い。日本人には特に好まれる香調だ。

 

新宿御苑の花 梅

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ピンクの梅の花はかわいくて庶民的な感じだ。

 

香りの素敵なつけ方は?-2 よくある質問

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人が香りをつけていて、「素敵だな」と思う瞬間を想像してください。

ちょっとしたしぐさの時に、あるいはすれ違いざまに、「あ、いい匂い」というのがよい印象を与えます。キーワードは、「ほんのり」「ふわっと漂う」「ふとした瞬間に」。  

 

「どのくらい浴びてきたの?」と思われるほどたくさんつけるのは考えものです。香水文化の異なる日本では、やや控えめに香る程度が好ましく感じられます。

特に、高温多湿の6月から9月までは、濃い強い匂いは暑苦しく感じられます。TPOによって、香りのタイプや量を調整する必要があります。

海外のブランド香水は欧米人の濃い体臭と、乾燥した気候に合うように作られていますので、特につけすぎには注意が必要です。

和食のお店、寿司店のカウンターで強い匂いがするのは困りものです。病院や混みあう電車内など、香りを遠慮したい場所もあります。

 

また、香水は臭い消しではありませんので、清潔な肌につけましょう。わきの下や、臭いの気になる部分につけると、混ざり合って香りのバランスが壊れてしまいます。

同じ香りになれてくると、量が多くなりがちです。時々、身近な人に「強すぎないか」「似合っているか」など、香りの感想を聞いてみましょう。

 

せっかくのおしゃれですから、より素敵に見えるように装いたいものですね。

 

 

 

 

香りの知識もご参考下さい。 

また、香水マナーブックもご用意しています。
携帯用アトマイザー10本レフィルについています。

香りの素敵なつけ方は?よくある質問

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ご質問:香水やトワレは身体のどこにどのくらいつけたらいいのかしら?

色と香りの表現-1

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100109カラーチャート.jpg 

色を香りで表現して作る。逆に、香りを色で表現して言う。


香りは目に見えない。それに、香りを表現する専門の言葉はとても少ない。そこで、人に伝えたり、話し合うためには借り物の言葉を使って香りを説明する。

香りを色でたとえることはポピュラーな方法のひとつだ。匂いを嗅ぐとだれでも、なんとなく色を思い浮かべることがあると思う。

 

例えば、レモンの香りを嗅ぐと、黄色いイメージが湧く。それは、レモンの色を記憶していることもあるだろう。バラの匂いはピンクと思う人が多いようだ。でも、香料の名前を教えないで匂いをみると、また違った色を感じたりもする。白や、グリーンと言う人もいる。

だれもがはっきりと色が浮かび、近い色に意見がまとまる香料と、人によって思い浮かべる色にばらつきのある香料がある。それは、個人の記憶の差も関係する。

ただ、調香師が色と香りを評価すると、それほど大きくぶれることはない。現物が手元になくて、仮に電話やメールでも、「明るいグリーンの、やや黄を帯びた透明感のある鋭い香り」といえば、だいたいどんな香料かは絞られてくる。それは訓練と経験による。

 

表現するときだけでなく、香りを作るときにも、色のイメージは重要だ。

白い花の香りを作るには、赤を連想させる香料は邪魔になるので処方には使いにくい。たくさんの色合いを混ぜすぎると、絵の具のように汚く濁ってしまう。

三原色を色相環にした図で言うと、緑から黄色、朱、赤、紫あたりまでは比較的作りやすい。しかし、青、とりわけ紺のような濃いブルーを作るのは難しい。漆黒も。

ブランドの香水で、ブルーやブラックの名前のついた香水は、パッケージのイメージで刷りこまれていることが多く、ブラインド(目隠し)で嗅いだらおそらく違う色が出てくると思う。

でも、白やピンクのイメージの香水は、比較的作りやすいのでずれが少ない。

 

矛盾するようだが、「この香りはこの色に感じなくてはならない」という決まりはなくて、自分が感じるように思ったらいい。それはいい悪いとかではなくて、感性だから。職業的に知らなければならないことと、ユーザーとして楽しむということは、全然べつのことだ。

 

色と香りに注目していろいろな香水を試してみるときっと面白いと思う。

 

簡単には語りつくせない。いずれまた色と香りについても書いてみたいと思う。




2017年1月スタート パルファンサトリフレグランススクールは12月16日締め切りです。

関連ブログ記事

http://parfum-satori.com/blog/cat235/

スクールトップ

http://parfum-satori.com/jp/school/

香水とオードトワレの違いは?②つけ方

100108付け方質問.jpg

ーご質問ー

濃度が違うのはわかりましたが、香水やトワレ、コロンなど、使い方に違いがあるのでしょうか?

香水とオードトワレの違いは?① 賦香率(濃度)

100106賦香率質問.jpg

 ご質問  香水とオー・ド・トワレはどう違うのですか?

お答え  一言でいえば、含まれる香料の濃度が違うことです。

  • 香水は冷蔵庫に入れたほうがいいの?

    12060香料.jpg
     
    ーご質問よりー
     
    保存はどんなところに置けばいい?
    まさか、冷蔵庫の中ってことは、ないですよね? 
     
     

    バニリン vanillin おいしい香り

    なぜ本来青い香水が緑色に変化するかというと、  

    中に入っている成分のマルトールやバニリンが、光によって変色して黄色くなるから。青に黄色を足して緑色になったというわけ。

     

    バニリンは、バニラ豆の香り成分で、もともと天然界に存在する。上質のバニラビーンズは、表面に白い粉がふいている。これは自然に析出したバニリンである。

    1858年に発見され、1874年には合成された。アイスクリームなどお菓子のフレーバーとして広く使われているし、香水にも昔から入っている。ゲランのジッキー(1889)は初めてバニリンを使用した香水として知られている。

    フルーツの香り

    | コメント(4)

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    甘いお菓子や、みずみずしい果物の香りは、小さい時からなじんでいるので嗜好性が高い。

    カボシャール イソブチルキノリン cabochard

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    イソブチルキノリンは、ドライなウッディ、スモーキー、タバックの香気を持つ。

     

    ムスク 麝香(じゃこう)

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    ムスクは、洗いたてのリネン類の香りであると同時に、香水のラストノートを作る重要な素材である。

    香りと踊ろう

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    頬が触れるほど近づいたとき、うなじからいい匂いがしたら。

     

    加齢臭と呼ばないで その2

    091123ペタング加齢臭2.jpg

    アラフォーから、男女を問わず加齢臭の原因ノネナールは発生する。

     

     

    加齢臭と呼ばないで その1 <2-ノネナール nonenal>

    091124ダンス加齢臭と呼ばないで.jpg 

    香料の素材は、いいにおいとは限らない。

    メロンの香り cis-6-nonenal シス6ノネナール

     091121cis-6-nonenalp.jpg 

    シス‐6‐ノネナール(cis-6-Nonen-1-al)は、強いメロンの香りがする。

    「シスー6ーノネナール」は、「ノネナール」と言っても、中高年者特有の体臭の原因となる「加齢臭」(2ーノネナール)とはまったく別のにおい。

     

     

    Calone カロン

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     マリングリーン。生牡蠣や、きれいな海岸に行ったときに感じる、

    或る香水の使い方

    091109ビーナス2.jpg

    香水は私に色をつける。
    あるときは自分のためにだけ、ルールを離れて顔の近くにつける。

     

    イランイラン,Ylangylang

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    非常に強いフローラルで残香もある。

     

    サンダルウッドやオポポナクスなどのウッディ、バルサム、レジンや、チュベローズ、ガーデニアベースなど、甘く重い香料とともにオリエンタル系によく使用さる。


    シャネルの5番はアルデヒドタイプだが、イランイランを効果的に使用したことで有名。

    学名はCANANNGA ODORATA 分類はバンレイシ科カナンガ属。花を水蒸気蒸留法で抽出する。(少ないが溶剤抽出もある)原産はフィリピン、マニラ、マダガスカル、ユニオン島、主産地は東南アジア


    抽出は20時間前後かけて行い、最初に採れたのをイランイランエクストラ(Extra)と呼び、高級な香水などに用いられる。その後はGRADE-3まで、4つに分類される。



    イランイランというのはマレー語の「花の中の花」という意味。「貧乏人のジャスミン」などという不名誉な名前が付けられたこともある。


    高い木に黄色い花が房下がるように咲く。東京では東京都薬用植物園(小金井)の温室で見られる。


     



    ▶ 花事典 イランイラン:バンレイシ科 イランイランノキ属

     

    ▶ ユーチューブ動画  南仏の花と香り グラース


     

    ジャスミン調のフローラルだが、ジャスミンに比較すれば安価ではあるものの、天然香料全体から見ればけして安くはない。


    カカオの香り-2 チョコレート chocolat

    090908カカオアブソリュード.jpg 

    これはフランスから来たカカオのアブソリュード。天然香料の素材の一つ。

    アルデヒド アルデハイド aldehyde  シャネル No.5

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    シャネルの5番を有名にした理由の一つに、合成香料アルデヒドがそれまでの常識に比べて多量に使用され、それが効果的で新しい香調を生み出したからだ。

    調香のはじめ

    090316手元天秤.jpg

    さて、前回ご説明したように

    香水のできるまで(調香) さくらのアコード 

    090321アコード1.jpg

    香水を作るための調香、「アコード(accord)」についてお話します。


    「アコードをとる」とは、2つ以上の香料を組み合わせて、新しい調和のとれた香りを生み出すことです。

    つりあいのとれた美しい香りは、「アコードがとれている」と言います。これを数百回となく繰り返して、最後には50本、100本の単品香料をまとめあげ、一本の香水やフレグランスを作っていきます。


     

    まず、創りたい香水のイメージやタイトルを考えます。
    たとえば「さくら」の香水を調香するとします。

    さくらのイメージをいくつかのパート、キーワードに分けて、構成を考えます。
    たとえば、「花霞」、や「儚く淡いピンク」「うすい花びら」といったように。 

    桜はバラ科の植物なので、ローズの香料を組み合わせてもいいですね。 



    各パートにふさわしいと思われる単品香料を、数本選択します。(本数は決まっておらず、必要と思われるものを選びます)


    たとえば「花霞」に対して選んだ3本の香料を、異なる比率で何回もブレンドします。(3:1:3)とか、(3:5:10)など。

    最も美しい調和の取れる比率が見つかるまで試して探します。これを、「アコードをとる」といいます。



    ここで、選んだ香料がふさわしくなければ、また別の香料と替えて試す、を繰り返します。
    やっとひとつ、3種類の香料から成り立つ、「花霞」という1本の香りのベースができました。



    3種類の香料からできたベースと5種類からできたベース、など、香りベース同士を、また数本組み合わせ、さらにアコードを取ります。

    こうしてもう少し複雑なベース(途中の調合品)である、たくさんの香料で構成されたベースができていきます。



    3本が9本、9本が27本といったようにして、最終的に、50本、100本の単品香料を、気の遠くなるような試行錯誤を繰り返しながら一本の香水にまとめ上げていきます。この作業には、数ヶ月から数年を要します。

    作業の経過はフォーミュラ(処方箋)に記録されます。

    完成した香りは、瓶に充填され、2週間ほど熟成させます。たまに香料は劇的な変化をし、創ったときとイメージが変わってしまうこともあります。そんなときは、また初めから作り直すこともあるほど、デリケートで根気のいる作業です。

     

    ▶ 関連記事  2009/4/9 娘道成寺とさくら

     

    ▶ 関連商品  オードパルファン さくら

     

    ブログ最新記事➤ブログ:「パルファンサトリの香り紀行」 調香師が香りでつづるフォトエッセー

    バラの天然香料

    090318ローズ香料.jpg

    一般的にバラの天然香料というと、ダマスクローズ(ローズエッセンス)とローズ・センティフォリア(ローズアブソリュード)の2品種があります。

    バラの骨格‐2 (調合香料)

    090313ローズ.jpg

    バラの香りを再現するために、単品香料を合せて再構成したものがバラの調合香料です。

    バラの骨格

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    バラの香りは、「バラ」という一つの香りでできているわけではありません。

     

    パフューマー・大沢さとり

    「パルファン サトリ」は、フランス調香師協会会員・SATORI(大沢さとり)の香水ブランドです。コレクションはすべてSATORI自身の処方により調合された特別感のある香り。初めて香水を試される方や、外国の強い香水に疲れた方にもお勧めです。日本の気候と情緒に合う、優しくおだやかな香りをお楽しみください。

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