



☆パル ファンサトリの香りをお試しになりたい方に、サンプルをお送りしています。7月パルファンサトリの毎月のサンプルプレゼントは「ソネット」です。ジューシーなネクタリンピーチとオスマンサスの組み合わせで、幸せな気分に。
ブログ最新記事に戻る➤ブログ「パルファンサトリの香り紀行」, 調香師が香りでつづるフォトエッセー
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今日、たった今、この時間のこの角度の光。
明日の朝にもう一度ここに来ても、同じ像を瞳の奥に結ばない。
24時間のうちに木の枝は成長し、葉は開き、陽の高さも、私も変わっていて、過ぎ去ってしまったものには二度と会えず、今日は永遠に来ない。
それを知っているから全てが輝いている。
何も所有できない。
ただ瞬間の映像だけが積み重なり、ホログラムとなって記憶庫に保管される。
小さいころから道草が好き。
花が好き、本が好き、「ナゼ?」が好き。
何百万枚の残像が今の私を作っている。
時が記憶を濾過(ろか)して、
むしろ濾紙に残った澱(おり)の模様が私を、
私を描いている。
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➤パルファンサトリの香りをお送りします。 →今月のサンプル「さとり」
うわー、やっぱりヤマザクラは最高だわ~!
ごてごてしていなくて、その風情に気品がある。
とか言ってる私も、ヤマザクラの美しさをわかったのは大人になってから。
子供のころはやっぱりピンクの八重桜のフリフリが好きだったし、
ソメイヨシノが一斉に咲く様子にもウキウキしたものだけど。
背の高い木の上に、赤味のさした葉と一緒に白い花がパラパラと咲く。
今日は風が強かったから。
ざわっといいながら枝が大きく揺れる。
背が高ければ、受ける風も大きい。
でも咲きたての花はまだ散らない。
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➤パルファンサトリの香りをお送りします。 →今月のサンプル「さとり」
➤おすすめ商品 淡く優しい日本の桜。 オードパルファン さくら
母と割烹で夕食後、同乗させてもらったタクシーから有楽町で落としてもらった。
駅の改札に向かうと、ガードに沿った通路に簡素なつくりの可愛いお店がならんでいる。
クリスマスっぽい雑貨、靴下のお店など、ぱあっと明るく楽しい雰囲気の小路である。
植物界には厳格な契約があり、そのたゆまぬ履行によって秩序が保たれている。
日本人が几帳面な国民性を持ってきたのは、この「植物契約の中で育ったから」という考え方はどうだろう。
新宿御苑に通い始めてつくづく実感することは、植物たちは本当に生真面目だということだ。
キノコやカビといった、菌糸類の香りは懐かしく、後ろめたいような気分にさせる。
ここに苔や羊歯(しだ)も含めて、このにおいの思い出は、どことなく幼い秘密を含んでいる。
ガーデニア、クチナシの香りがする。
初夏から夏にかけて、この季節に咲く木の花はいい匂いのものが多い。
花の香りに誘われてくる蝶を待ちかねているのだろうか、ほんの1センチくらいの赤ちゃんカマキリ。
タイサンボクのまっしろなフードの中にはシャンデリアのような蕊が包まれている。
大きな肉厚の花びらは、たっぷりとしてボリューミー。
遠目には朴ノ木(ホオノキ)の花にも似ている。
でも、タイサンボクは純白で上品だし、もっとすっきりとした香りである。
タイサンボクは初夏にかけて長く咲き続ける、大好きな花のひとつ。
ブルームーンは、1964年作出の割合に古いバラだ。
春と秋では花色が少し違う。
季節によって少しグレイがかった紫になる。
大きくてとてもいい匂いがする。
私にとって、花はどれも魅力的だが、一般的にごくつまらないと思われるような花にも、素晴らしい香りが隠されていることがある。
こうした花の匂いについて書かれている本はとても少ない。
香料を採る植物でなければ、わざわざ香りをかいでそれを記録することはあまりされなかったのだろうと思う。
雨にけぶる新宿御苑。
アトリエと新宿御苑は徒歩5分、散歩にちょうどよい距離にある。
新宿御苑には、りっぱな枇杷(びわ)の木が何本もあって、ちょうど花が香っていた。
花より先に、香りが届く。 沈丁花はそんな花だ。
この花が金銀花というのは、はじめ白い花がだんだん黄色になり、時間差で二色の花が並んで咲くと、金と銀のように見えるからだ。
藤の見ごろは5月。そんな先入観があるせいか、いつも桜に気を取られているうちに、気がつくと藤も終わりごろだったりするから油断ができない。もう今からサーチしはじめなければ。
これはモネの庭、フランス・ジベルニーの藤。急に1日フリーになったので、思いついて半日の観光ツアーに申込み、バスに乗って行った時の写真である。
ごく若いころから、ジベルニーはあこがれの庭だった。モネは植物をこよなく愛し、「この庭を維持するために絵を描いて売った」のだという。そこがまたいい。
まえまえから太鼓橋にかかるジベルニーの藤を見たいと思っていたが、バスガイドさん(といってもすごいおばあちゃん)に、今はタイミングよく満開だと聞いて(しかもだみ声)期待感がいやがおうにも高まる。
お屋敷の中はパスして、前庭を見た後、いよいよ日本庭園へ。トンネルをくぐって出ると、左右対称の洋風庭園から、自然を映したような趣のある景色へ場面転換。水の流れや竹林が配されていて、どこを見ても枠で囲えばそのまま絵になってしまう。
お目当ての藤にたどり着き、圧倒的なボリュームに感動。花びらが大きく、密度も濃い。豊かで明るい藤の花は、いかにもヨーロッパ的。ひなびたところや枯れたわびさびの世界とは対極だな、と思いつつもその華やかさに心が弾む。
花に顔を近づけてクンクン嗅いでしまう。あれも、これも、みんな嗅ぎたい。橋の上を何回も行ったり来たり、降りて遠くから眺めてみたり。
要所要所には、監視員が立っていて、花を盗るのではと怪しまれ睨まれてしまう。そこで匂いを嗅ぎながら、メモをとりはじめるとにっこり笑ってくれた。
藤の匂いの骨格はハニーとグリーンとパウダリー。リラとミュゲとオレンジフラワーを合わせて蜜をたっぷり入れたようなと言ったら近いだろうか。紫と白は匂いが違う。
朝起きて庭の椅子に腰かけて、樹々に訪れる鳥や虫や風を眺めながら、陽が移ろい 影が池をのみ込むまで、一日中こんなところにいれたら最高に幸せだと思う。
でも、きれいなだけではなくて、そのバックヤードは本当に大変。表に見える所だけでなく、それを維持するための努力に思い至らなければ感動は浅いのである。
写真:GIVERNY glycine
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きょうは、お花屋さんでシダレモモの鉢をもらったので、うれしくてしかたがない。