Parfum Satori

2010年8月アーカイブ

名の知らぬ花 

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わからないことを、皆様からコメントでいろいろ教えていただいている。
「どうもありがとうございます。」ペコ

フランスのトランプ

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これも懐かしい、15歳の夏、初めてパリに行って買ったトランプ。

漢字博士 N0.2 知育玩具

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小さなコルクのカードには、漢字の部首が4辺に書かれており、

これを組み合わせて漢字をつくる。

チロリン村とクルミの木  コンキリプー

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NHK「ひょっこりひょうたん島」の前の人形劇は、「チロリン村とくるみの木」だった。



これは、幼稚園の時に買ってもらった紙製のトランプで、「コンキリプー」というキャラクターだ。

・・・と思っていたのだが、いろいろネットで調べたがコンキリプーという子が登場人物にいないみたいだし、画像も残っていない。

チロリン村とクルミの木、確かにピーナッツのキャラクターはいるみたいだ。

3つくらいの頃だったからなにか思い違いをしていたのかも。
カッパだったのかなー。

かわいくて大好きだったのに、今あらためて見るとちょっとヘンかも。
目がぐりぐりして活発で、自分の小さい頃もこんなだった様な気もする。

 

時々昔の庭について書いている、古い郊外の家をかたずけに行ったら、いくつか懐かしいものを発見した、その中のひとつ。

なにしろ、歳はいいたくないが四十ウン年前のものだから。
良く残っていたな―と嬉しかった。

私は割に物もちがよくて、このトランプ、高校生くらいまでは使っていた記憶がある。

ある日、泊まりにに来た友達と夜中に占いをしていて、ダイヤの10が無くなってしまった。
どこを探してもない。カードの意味は何か、やきもち焼きのお金持ちの女性とかで・・・。


何か忘れたが、その晩ある出来事があった後、同じトランプの中からひょっこりダイヤの10が出てきて、代わりに他のカードが一枚無くなっていた。

「身代わりになったんだ」とか言って友達と一緒に怖がってたんだけど、今見るとこのトランプ、とてもくっつきやすく、きっと何かのカードにぴったり重なっていたのかなと思う。

 

誰か、このキャラクターが何なのか教えてください~!

 


➤後日、これは河童のコン吉と教えてくれた方がいた。

小江戸 佐原の風景

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週末、時代小説について書いたつながりで、千葉県佐原の小江戸の街並みを撮った写真を紹介。


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この時は7月、佐原の大祭直前ということで、街は何となく活気づいて。
水郷というだけあって、川の周りの景観が、江戸の掘割のような雰囲気。

 

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 門構えも古色があり、ちらとのぞくお庭も素敵。

 

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 日本の屋根瓦は、とてもきれいなデザインだ。

 

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 縦の細い格子も粋な感じ。瓦の波と暖簾の色が引き立てている。

 

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蔵は重厚感があっていい。
窓も、フランスの窓とはまた一味違う。

こんな風に厚く、何段にも窓枠がなっていることで火の侵入を防ぐそうだ。
黒い壁の蔵は川越が有名だそうで、一度見に行ってみたいと思っていたが、
ここにもあった。
漆喰に黒い炭を練ってから塗りこめ、手で磨いて顔が映るくらいに艶をだす。
手のかかるだけに贅沢な、富の象徴だったそうだ。

 

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ここは、蔵がいくつも並んでいる。
これもまた貰い火が屋根に移るのを防ぐため、軒を浅くしているそうだ。

明治初期に建てられた、酒屋さん(与倉屋)。
たまたま、同じアングルの絵を見つけてびっくり。

誰が見ても、この角度がきれいなんだろう。

佐藤清氏 画

前知識なく行って、きれいだと思うところをざくざくっと写真に撮ったのだが、
やはり絵と同じようなショットがいくつも見つかった。

日本のデザインには優れたものが多い。
長い年月によって、気候風土に合うように、練りに練られた形だ。
洋のまねをして、日本の良いものが消えていくのは寂しいかぎり。

 

藤沢周平 三屋清左衛門残日録  梅咲くころ

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この藤沢周平の短編集の中、三屋清左衛門残実録・第6話の「梅咲くころ」は、一番好きな話。


江戸時代の東北のある藩で、君主の用人を務めた「三屋清左衛門」が引退した後の物語。

御隠居のゆったりとした生活の中にも、ちょっとした事件が持ち上がり、それを解決していく日常をつづった短編集である。

 

6話は、清左衛門の若い頃の回想から始まる。

 

江戸詰勤番の用人時代、やはり江戸藩邸に勤めるお側女中(奥女中)が悪い男にだまされて、自害を企てるが未遂。
心を閉ざした娘を慰め、励ます役を老女(お女中頭)から仰せつかる。

療養中で抜け殻のようになった娘を何度か見舞ううち、出がけに思いついて、御屋敷の梅の枝を折って訪ねる。

 

座敷に座ったまま、話しかけてもうつろなまま、まったく反応を見せなかった娘は、その匂いが届いた時、ふと顔をあげ、香りを探す目をする。

初めて見せた人間らしい表情に、清左衛門は持っていた梅の枝を差し出した。

手渡された枝を、はじめ梅の香りを少し吸い、やがてしずかに泣きはじめ、しだいに身も世もないようにすすり泣く・・・。

花の香りが娘の心を開く、美しい筆致で描かれた、感動のシーンだ。


その後、
侍女はまた生きる希望を取り戻し、仕事に復帰。

それから十数年、清左衛門の隠居後に、江戸藩邸の奥で出世したその娘が、江戸から国元に訪ねて来くる。実は本編の事件はそこから始まるのだが、それはぜひ読んでいただいて・・・。

 

藤沢氏は長く執筆しておられるので、作品の色合いが違う。

市井の人情味あふれるもの、小さな藩の御家騒動ものや、歴史伝記的なもの、などいろいろあるが、暗く重厚な作品よりも、暖かい、そしてちょっぴり哀しいところのある作品が、この年になると読んでいてしっくりくる。

人間は強いだけ、正しいだけでは一人前とは言えない。(ありえないし。)

弱く、ダメな部分を持っていて、それを自分で知っていること、
それが謙虚さを生み、いっそう人間性を輝かせるのだと思う。


自分のできない部分に気付かない人は、傲慢になり、滅びていく、これは歴史も語っている。
そんなことを、時代物は感じさせてくれる。

 

 

時代小説考

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時代小説、歴史小説は古くならない。


はじめから古いせいもある。
アンティークのものは年代がたっても価値が落ちないのと似ている。
時代小説考などというとちょっと大げさだが、今日もまた、マイナーな話題で。

 

流行作家と言われトレンドを描いたものは、ベストセラーにはなるかもしれないが
5年、10年経つうちに何か古臭く、(けして古めかしくはない)滑稽に感じられるものだ。

それが100年後に古典になるかと言えばそうは思えない。

今日も授業で、「ゲラン」のある香水が出てきた、数年前にはやった小説の話になって、
「ホレ、あの、なんだっけ、作家が・・・ホラ、クリスタルじゃないやつ」
というように名前が出てこない。

一方、1000年前のことなら、10年たっても1010年前のことでしかなく、(極端な話)
しかも、人間の根本的な営みというのは不変で普遍なものだ。

歴史小説や時代小説からは、現代にも通じる人間の本性というものを学べる。
それも、自分史が書けるほどの歳になったからかなあ。。。

昔のことになぞらえて、実は現代を書いているものも多いと思う。
当時の風物も想像できるし、ワンクッション置くせいか生臭みがなくなって、
安心して読める。

何しろ、あんまりどぎついのは嫌だから。

 

小さい頃から時代劇が好きで、東映のも懐かしいし、テレビでもよく見た。
子供のころは勧善懲悪がスッキリして情操教育に良い。。。。

時代小説の中では、池波正太郎は大学生のころからよく読んだ。
司馬遼、五味康介とか、柴田連三郎。

三国志は吉川栄治も、北方謙三も、今は宮城谷氏のを途中まで読んでいる。

でも藤沢周平、30代には面白さがわからなかった。
40代に読み返して、なるほどと思った。
今でも時折読み返す。

年ごとに、いろいろな見方ができるようになり、知識や経験も増えた。

人生の含蓄を味わえるのはまだこれからだ、と思うと、
年を取るのも楽しみなことだ。

今度、藤沢周平。

 

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写真は、佐原市の小江戸の風景から

 

シナモンの味 昔語り

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お菓子や料理にも使うし、薬用にもなり、もちろん香料でも重要な素材。



正確には、シナモンバーク、シナモンの樹皮を丸めて乾燥させたものである。
 

シナモンの味で一番小さい頃の思い出は、浅田飴のニッキ味だ。

いやいや違う、それは栄太郎の飴だったかも。黒くて、粉がふいていて、三角。缶に入っていた。でも、梅干し飴の方が好きだったけど。

少しして、喫茶店でシナモン・トーストといって、生クリームとシナモンパウダー、はちみつのかかった厚切りのトーストが流行った。高校?の帰りに寄ってよく食べた。

ハイカラな(古いな~)食べ物だったと思う。

あのころは喫茶店というものがたくさんあった。パスタといえば、スパゲッティ・ナポリタンくらいしかなくて。今はあまり喫茶店にいかないけど、いまでも出されているんだろうか?

六本木の竜土町に確かアメリカ軍基地があって、その横にパスタ専門店ができて、初めてスパゲティバジリコを食べた時、スパゲティはイタリアではメインの前に食べるなんて話を聞いて、びっくりしたこともあった。

 

話がそれたが、また少し後だっただろうか・・。クリームの乗ったコーヒーの横にそのままシナモンの棒がついてきて、それでかき混ぜるというのがなんか新しかった。

昔の記憶は前後して、ちょっと混ざってしまっているが。

 

漢方でもつかわれるように、桂皮は体を温め、おなかの調子を整える。女性にはローズやウスベニアオイとブレンドして飲むとよい。

 

シナモン・バークの香りはスパイシーノートのカテゴリに入る。香水の中に、少し入れると甘さが、たくさん入れると辛さがでる。

聖書の処方にも載っている古い素材だが、今でも使い方で新しい。

  

 

▶ 植物事典  クスノキ科 ニッケイ属   学名:Cinnamomum zeylanicum

秋が近づいて・・・

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アトリエは新宿御苑のそばなので、たまに珍客がある。


 

建物で囲まれた吹き抜けの中庭には、ぐるっと周り廊下がある。
その11階の壁に、体長5センチくらい、足まで入れると7センチくらいのバッタが、
じいっと貼りついている。

植物と違い、虫は詳しくないけれど、これは何バッタのかな?

バッタは夏休みの思い出であると同時に、秋をも連想させる。
季語は「秋」。
体感と気分と暦ではずれがあるけれど、考えたら、もう、立秋もとっくに過ぎた。

気がつけば、南向きの窓からは陽が室内まで差し込み始めて、こんなに暑い毎日にもかかわらず、秋の日は確実に近付いている。

少し耳を澄ませば、虫の声だって夏の初めとは違っていて、
都会の真ん中でも、季節を感じることはできる。
たまには赤とんぼが扉の上にとまっていることもあったりして。


今日は、神宮外苑の花火大会。
こちら(花火)は、江戸時代までは秋の季語だったのが、
今は夏の季語だそうだ。



ポンポンという音をすぐ近所で聞きながら、今夜もまた一人アトリエで残業だ。
年ごとに時の過ぎる速さよ・・・・。

 

 

D'ose の カカオ57%と70% トルコ

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いただきものの可愛いギフト袋の上から触ったら「なんかコンパクトみたい・・・」
中には、可愛いチョコレートの缶が。


勾玉(まがたま)をあわせたような、陰陽を表す大極図そのままのデザインまんまじゃん!中を開けると、やっぱり仕切りがおんなじようになっていて、2種類のチョコレートが入っている。

形も不揃いで小石を集めたみたい。すっごく可愛いなー。

パッケージは中華由来のデザインで、チョコの形はなんか日本的だし、いったいどこの製品だろうと思って缶の裏を見ると、英語でもフランス語でもない説明書き。

ロシア語っぽいねーなんて話して調べたら、トルコのメーカーFUNOSEというところのもので、もう発売して2年にもなるらしい。

カカオの多い70%ビターと、57%の2種類が入っていておいしい。
カリカリとした食感と大きさがいい。

 


ここのお菓子メーカーのHP、商品写真とか全然なくて、とてもシンプルな作り。
それに、このチョコのパッケージとは全然イメージが違う。
路線がだいぶ変わっているけど。。。

 

テレビコマーシャルのビデオがあるので見てみたが、もっと子供向けのものだった。

何を言っているかさっぱり分からない。トルコの会社だから、トルコ語なんだろうけど、音だけ聞いたら中国語にも聞こえそう。異文化を垣間見たようで面白かった。

http://www.funose.com/en/index.asp?p=dose

 

夏の花 芙蓉(ふよう) 

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芙蓉と槿(むくげ)、よく似ている。

白いコスモス

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中学生くらいまで、コスモスはとても好きな花だったのに、大人になるにつれて一時嫌いになってしまったことがある。



ピンクのコスモスが秋になって、群れ咲いているのをみるのが好きだったし、切り花にして花瓶によく活けた。

 

そうだ、あれは台風の後、背の高い花はみな倒れて、茎が曲がってしまった。
始末に困ってしまったけど・・・・、そんなことで嫌いになるものだろうか?

なんだか、わずらわしいような、あのもしゃもしゃとした細かい葉っぱとか。
理由なく、気持ちが離れてしまうのが思春期というもの???

 

でも、のちに黄花コスモスやオレンジを初めてみた時、きれいだなと思った。
もっとあとにチョコレートコスモスなんかが店頭によく出てくるようになって、また、この花を見直した。(知らなかっただけで、本当は、ずっと昔からあったらしい)

八重や矮性(背の低い種類)もあるけど、あまりコスモスらしくない。それだったら、他のキクでもいいじゃないか、と思う。

 

やっぱりピンクのコスモスはいい。華やかなようで、そこはかとない寂しい感じもあって、上品とは言えないけれどもなかなかの風情がある。

 

もっさり活けるより、一輪二輪がいい花だ

▶ 植物事典  コスモス キク科 コスモス属  和名:秋桜  学名:Cosmos bipinnatus  

 

武良布枝著『ゲゲゲの女房』

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 NHKでドラマをやっているのは知っていた。
本もあるらしいと聞いていたが、先日知人に勧められて読むことにした。




水木氏が有名になるまでの半生は、私が大人になってから読んだものでも、おぼろには知っていたが、
この本を読んでまたあらたに、家族から見た苦労というものを知った。


生活の苦労、創作の情熱、それを糧にするための出版社とのやりとりなど、
辛い場面もあったが、ご夫婦のほのぼのとしたシーンもあって、
ただの苦労話ではないユーモアあふれる本だと、読んでいて楽しくもあった。

模型どころではないくらい貧しい中、二人して戦艦の艦隊を一から作り直すくだりは、もっとも好きなところ。

 

古い「墓場の鬼太郎」の漫画、「悪魔君」の実写版テレビ番組とか、
アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の主題曲などが、誕生していく過程も描かれ、
当時夢中で読んだ自分の子供時代も懐かしく思い出した。

つげ義春氏や矢口高雄氏が水木プロダクションでアシスタントをしていたのも、この本で知った。

私には年の離れた兄がいたので、子供のくせに「ガロ」を読んでいて、
つげ義春氏の「赤い花」とかも記憶にあるが、幼すぎて何が面白いのかさっぱりわからなかった。
白戸三平氏の「カムイ」も読んでいた。

うーん、懐かしいの一言に尽きる。漫画で育ったから。

 

 
実は、この休み中1日数え間違えていて、私はてっきり昨日は金曜日だと思っていたのだ。

だから、あと2日あるから、その予定で仕事を組んでいたのだが、今日は日曜日じゃないか!
私の土曜日はどこへ行ってしまったのだろう??


ゲゲゲの歌は子供たちの理想卿だね。いや、大人になっても。

「朝は寝床でぐうぐうぐう」・・・・いいなあ。

お化けにゃ学校も 〰試験もなんにもない!

 


「ゲゲゲの女房」 武良布枝著/実業之日

 

宿題が気がかりで・・・  夏休みシリーズ

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さとり「世間さまはお盆休みだと言うのに、私はまさにその心境さ~」


与一「ひいふうみい・・・、お休みのあいだに、やっつけなきゃいけない宿題がありやすからね~。」

さとり「あー、もう、暑いしー、だるいー。よいち~。冷たいもんでも買っておいで~」

与一「へっ、ぎりぎりになったって、誰も助けちゃあくれませんぜ~」

さとり「お、おだまり〰〰、、、」(という言葉に力がない。。。)

 

 

締めきりが近くなると、急に片付けを始める。いつか読まねばと思っていた本が読みたくなる。今、しなくてもいい切り抜きなんかしちゃったりして。よし、今日はちゃんとした料理を作ろう!とか。

 

今まで「嫌だなー」と思っていた仕事のモチベーションが上がって、後回しにしたい気分のランクが下がり、プライオリティが低いにも関わらず、先にやりたくなる。

 

締め切りからの逃避。

それは、何十年たっても変わらない。なぜ?
7月中にドリルを終えてしまう子もいたと言うのに。。。

いつかはやらなければならないのなら、早く済ませるにこしたことはない。それは誰もが知っている常識。。。

 

そして今日も日が暮れて。カアー。(写真は燕だけど)

勉強はいつまでするんだろう? 夏休みシリーズ

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学校さえ出れば、もう勉強しなくてもいい、宿題もテストもない、そう思っていた。



たぶん、子供はみんなそう思っているだろう。

私も、大学を卒業した時に、「あー、これでやっと試験勉強しなくてもいいんだ」と嬉しかった。よっぽど、テストが嫌いだったんだなあ。

 

 

母は80を超えるが、40年間、いまだに毎朝6時のNHKラジオ英会話を聞いている。時々は英会話のカセットテープを聞いていることもある。たいして話せないのに、外人とおしゃべりするのは大好きだ。

毎夏、ハワイにはいつも一人で遊びに行く。

「チェスさんとランチした」と言うので、その人は日本語ができるのかと聞くと、できないと言う。2時間も何を話してたの?との問いに
「そんなのいちいち覚えてないけど、いろいろおしゃべりした」

年も年で心配だし「私も行こうかな」と言ったら、「ヤダー!一人でせいせいとしたい」と断られた。

向こうでも、友達(外人)とスケジュールがいっぱいで、忙しいらしい。
英単語だけはよく知っている。しかし発音は戦前の教育でカタカナ風である。
文法は無法地帯だ。

要は、技術じゃなくてハートだと思った。プロの翻訳家、通訳ではないのだから、うまくしゃべることより、「話したいことがある」という情熱が大切なのだと思う。

 

母は、何年にもわたり、夜寝る前に茶道具の名鑑を毎晩読んでいたこともある。「私は頭が悪いから、何度も読み返していたら、ざるでも引っかかって少しは覚えるかもしれないからね」と言っていた。

机の上にはいつも新刊本がたくさんあって、「たくさん読むものがあるから忙しい」「もっと勉強したい」と言っている。 

当時それを聞いた小学生の孫は、「ええっ!70歳でまだ勉強しなくてはならないの!」と超ビックリしていた。

 

「死ぬまで勉強だよ」と祖母から聞いて、ショックを受けていたその子も、もう成人になった。

人とは違う、好きな道に行くようだ。好きを続けることはすごく大変なことのなのに・・・。私がまわりに応援してもらったように、応援してあげたい、と思う。

  

されば才のともしきや、学ぶことの晩(おそ)きや、暇(いとま)のなきやによりて、思ひくづれて、止(や)むことなかれ。とてもかくても、つとめだにすれば、出来るものと心得べし。すべて思ひくずるるは、学問に大にきらふ事ずかし」本居宣長
(大意:あれこれ言い訳しないで諦めず一生努力を続ければ目的はいつか達せられる)

 

夏の花 ホリホック たちあおい

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夏の日差しの中で、背の高い草に派手な花がいくつもつく。


アオイ科の花はどれも華やかだ。八重もあるが、私はこの一重が好き。

これは、代々木の線路わきのホリホック(Hollyhock)。
赤い薄いサテンのような花びらがきれいで、踏切があくまでのあいだに思わず撮ってみた。

色々な色があって、花の少ない夏には彩りになるなので、自分の庭でも育ててみたいと思ったものだが、これはかなり日当たりがよくないときれいに咲かないみたいでうまくいかなかった。 

それに、こじんまりにした庭に咲くよりも、駐車場の隅っことか、道端にまとまって咲く方がたくましい感じがする。らしくていいと思うようになった。

  

 

ちなみに、徳川家の 「葵の御紋」の「あおい」とは違う。
あれは、双葉葵(フタバアオイ・カモアオイ)という別の植物である。

ちょっとスミレの葉にも似ている、ハート型の葉を2枚持つ。 
ウマノスズクサ科)の地味な植物で、紫褐色の小さな侘びた花が咲く。
日本の伝統柄にもこのモチーフが使われている。
 

 

▶ 花事典 ホリホック タチアオイ :アオイ科 ビロードアオイ属  学名:althaea rosea

仲間に、ハイビスカス、モミジアオイ、芙蓉、槿(ムクゲ)、マシュマロウ、ウスベニアオイなどがある。

 

 

親の小言とナスの花  夏休みシリーズ

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「 親の小言とナスの花は千にひとつの無駄もない」



ナスは花が咲けばだいたい実になる。
それだけ、親が言う小言はためになるものだ。

いま思い返してみても、「あれもそうだった、これもそうだった」という耳の痛い言葉が頭をよぎる。
 

それはおいといて、なすの想い出・・・。

私は小さいときとても好き嫌いが多くて、その中でも、茄子は17の年まで食べられなかった。
一度試した時のなんとなく、ぐちゃぐちゃした感触が苦手で・・・。

その年の夏休み、高校の同級生の家に泊まりに行ったときだ。(今、記憶をたどっている・・・)

テレビで、マンガ日本昔話を見た。(そんなに昔からやってたんだ・・・。)
うんうん、そこんちの妹も一緒に3人で。(高校生にもなって、結構幼いかも。)

その後、よばれていくと夕食にお母さん手作りの品々がテーブルいっぱいに並んでいた。大皿料理ではなく、一人分づつ小皿に取り分けてある。


やや、そのなかに、ナスがあるではないか!!
「うええーっ」と思ったが、外面のいい私としては、「これきらいー」と言えなくて、やむなく口へ運んだのだった。

しかし、「おおっ!」
油で揚げたなすの香ばしさと、白髪ねぎの辛味、出汁のきいた醤油が中からじゅわっとしみだす絶妙なお味で、いっぺんに好きになってしまった。
それ以来、ナスはどんなふうに料理してもおいしく食べられる。

 

放任主義の親にわがまま放題の末っ子で、家では好きなものしか食べなくても誰にも何にも言われなかったが、こうやって、友達の家との交流により、私の偏食は少しづつ治っていったのだった。

 

その後、大人になるにつれお酒の味を覚え、酔うほどに心理的ハードルは低くなり、「絶対無理!」と思っていたようなものまで口にし、食わず嫌いが治って、今ではほぼなんでも食べられる。

エヘン。

 

 

今日も取りとめなく書いてしまいました。絵日記風。 

 

 

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小学校の夏休み 

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夏休みも、まだ8月10日くらいだとちょうど半分くらい。
ちょっと余裕がある。


「そろそろ、宿題やらないと~」などと思いながら、日々朝寝坊をし、ソーメンなんか食べちゃって、だらだらと昼を過ごし、午後はクーラーのきいた応接室で漫画をよんで、夕方の時代劇アワーなどを見ちゃったりすると、一日がほぼ終わってしまう。

心の片隅に、ちょっとだけ気がかり・・・・な、あの、算数ドリル。一日1枚やっておけば、今頃は半分終わっているはず。

漢字の書き取り。あれも、まだ最初の2-3ページだっけ・・・。でも、「一日2枚づつやれば、31日には間に合うもんね」

一日1枚もできないのに、どうして2枚づつできるんだ?って、ことは、とりあえず今は思わない。

 

絵日記。

うちの小学校は、作文にとっても力を入れていて、毎日絵日記を書かなければならない。だって、そんなにドラマチックな日々を過ごしていないのに?どうやって、何を描けばいいの?

 

ブログはいい。強制されないし、何を書いても自由。

昨日は食べ物のことを書き、今日は花のことを書き、書きたくなければ書かなくてもいい。

けど書く。

本は好きでも、読書感想文は嫌いだった。・・・のに、今では誰にも望まれているわけでもないのに、書いている。

不思議だ。

でもときどき、私はたった一人孤島にいて、だれもいないかもしれない宇宙に向かって信号を送っているような、頼りない気持ちになってしまう。

 

今の子は、宿題ってあるのかな?毎年この時期になると、思う。
塾なんかいったりして、きっと大変なんだろうなあ。

 

 去年の夏休み あさがお 2009/8/

 

葡萄の香り メチルアンスラニレート

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今ではブドウは長期間、果物屋さんでみられるようになったが、
私にとっては、やはり夏の果物というイメージが強い。

 


小学校の頃、夏休みになると、紫色の小さな粒のブドウが出された・・・ような記憶がある。

あれ、何という種類だったのかな?デラウェア?
小さいのに、ひとつづつ種が入っていて、ぷっと出さなくてはならないので、結構食べにくかったっけ。

誰かに実だけを食べる方法を教えてもらった。
はじっこをちょっと歯で噛んで中身だけつるっと吸うと、空になった皮に、種が残る。

 

そのうち、種なしブドウが出てきて、すごく画期的だと思った。パチパチ。
大きな巨峰や緑色のマスカットは、手で剥かないといけないので、面倒だからあまり好きではない。

手が濡れるのが嫌だから、「むいてー」とか言って、剥いてもらわないと食べない。
母親はそんなに甘いタイプではないので、だれが剥いてくれたんだろ?

うーん、やはり、昔からものぐさだったんだなー。

 

大人になってから、日本食のお店で出された水菓子は感動した。
巨大なぶどうの実は、下の方を切って座りをよくし、
上に十文字に切り込みを入れ、お花のように皮をくるっと開いてあった。
中が薄みどり色で、皮の裏側は少しマットなムラサキ色。
水滴も涼しげでチョー嬉しかった。

 

今は、皮ごと食べられるのなんかもあるし、種類が飛躍的に増えて名前も覚えきれない。 

 

 

さて、メチルアンスラニレート(methylanthranilate)という香料は、ぶどうの香りがする。

むかし、一番初めにこの香料をスメリングした時、
「ファンタグレープの飲みきった後のコップに、洗わずに水を入れて飲んだら、まだぶどうの匂いが残っていた、という感じ~。」と思った。

 

ブドウからは香料は採れない。いろいろな香りを組み合わせてグレープの香りをつくる。

成分は、このメチアンと、エチルアセテート(ethyl acetate)、エチルブチレート(ethylbutyrate)などのエステル類がフルーティ感を出し、甘さを出すマルトール(maltol)やバニリン、フラネオールを入れ、、そこに、マスカットならシス3ヘキセノールなどのグリーンを多めに入たりして、10~15本くらいの処方でざっくりしたベースができる。

このままではただのベース香料だが、他のフローラルと合わせたりして、香水の素材にしたりする。

この香料は、フルーティだから爽やかかというと、むしろフローラルで、オリエンタルな要素が強い。オリエンタルタイプの香水にはたっぷり入っていたりする。

他にも、マンダリンやオレンジフラワー、チュベローズイランイランなど多くの天然物にもこの香料はみられる。

これが処方に入ると、経時で色が赤っぽくになっていく。
香水で、徐々に色が黄橙になるのは、この香料のほかにもインドールや、バニリンなどのせいもある。色やけは実際の使用にさほど問題があるわけではないが、見た目がよくないので、石鹸などには使いづらい。

 

昨日まで薔薇ばっかり書いてちょっと飽きた・・・かも。

 

▶ 夏の香水の選び方
パルファンサトリ コレクション

 

 

 

シャルル ペロー  仙女たち(Les Fées)

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仙女なんて、いまや童話の中にしか存在しない言葉だと思う。

 


シャルル・ペローはフランスの詩人である。
「シンデレラ」「眠りの森の美女」「あかずきんちゃん」といった、物語の方が名が通っているかもしれない。

彼の著した「ペロー童話集」は、民間伝承(昔話)をまとめたもので、女の子にはよくなじんだ本ではないだろうか。

グリム童話の中にも同じ物語の名がみられるが、年代的にはぺローの方が古い。


言い伝えを元にしたものだけでなく、オリジナルの韻文による物語もある。
「ロバの皮」はお姫様が苦労して最後は幸せになるという、よくあるストーリーだが言葉のリズムが心地よい。

水戸黄門の視聴率がいいように、だれだってハッピーエンドは心が休まる。

最後まで読んで、いつ報われるのかと思っているうちに悲惨に終わる「衝撃のラスト!問題作」というのは、この年になるともう辛いばっかりだ。。。

 

私が好きなこの「仙女たち」という童話はとても短い。

ひねくれて意地悪な姉娘と、いつも虐げられている優しい妹娘が、仙女によってそれぞれの褒美をもらうと言う単純な話だ。

 

妹娘は辛い水汲みの途中、老婆に頼まれて水を飲ませる。老婆は仙女の仮の姿であるが娘はそれを知らない。

帰りの遅くなったことを母親になじられた娘は、
「実はね、お母さん」と一言話すと、口からダイヤモンドが二つ、真珠が二つ、薔薇の花が2輪とびだしてくる。説明するほどにあとからあとから、宝石が積っていく。

それを見た母親が、自分に似ているという理由で、可愛がっている姉娘にも水汲みに行ってくるようにいいつけるのだが、姉がしぶしぶ行くと、今度は別の身なりをした仙女が水を所望する。

娘は「あんたに飲ませる水はない」と言って断り、戻ってきてしまう。

母親の「どうだった?」との尋ねに応えると、娘の口からはマムシやヒキガエルや毒虫が。

やさしい方の妹娘は、怒った母親に追い出されるが幸せをつかみ、ひねくれた姉の方は、家に残るもやがてうとまれ、非業の最期を遂げる。

 


小さい頃、この話を読んで、教訓的なものを感じるよりも、自分の言葉が薔薇の花に変わったら、どんなに素晴らしいかと胸がぎゅっとなったものである。


善良なものが報われて、悪い心は懲らしめられる。「勧善懲悪」といえばそうだが、
この物語からは、もうひとつの寓意を読み取れる。

傲慢、嫉妬、憎しみなど、悪い心から発せられた言葉は毒を撒き散らすことなのだ。
優しい気持ちの込められた言葉は、何物にも代えがたい宝石として周りを幸せにする。


普通の人たちはみな、心の中に両方の面を持っている。
その時々で、姉にも妹の立場にもなりうると思う。

いつもいつも、謙虚でつつましく、感謝の気持ちを持っていたいと思わずにはいられない。

それでも、自分の中の暴君を諌めるのは難しい。

 

今日、私の言葉は何輪の薔薇に変わったのだろう?
そして、口からは、いくつ醜い生き物が生まれたのだろうか・・・。

 

 

素敵なフラダンスとフレグランス

100807ホール内.jpg

Maeva Manava祭(マエバマナバさい)というフラ(タヒチアン)ダンスのショーが開催されました。



200人近くの方が出演され、観客のチケットは完売。会場の原宿クエストホールはもういっぱいで、後ろの方からはよく見えないくらいの人気でした。
 
私はいままで、あまりフラダンスには縁がなくて、ハワイの ホテルのディナーショーで見ることがあるくらい。出演グループも一つくらいとかの小じんまりしたものでした。


なので、こんなにいっぺんにたくさんのダンサー(?とお呼びしていいのでしょうか)を見るのは初めて!び っくりしました。 

 


フラの人口って多いとは聞いていましたが、本当に人気があるんですねえ。
今まで、違いがよくわからなかったんですが、こちらはタヒチアンダンスだそうです。
グループごとにお衣装が違って、とてもきれい。

100807機械.jpg

 

今回はこのショーで香りの演出のご相談があり、フレグランス・ディフューザー(芳香拡散機)をご紹介しました。

米国プロリテックのディフューザーは、香りの種類が豊富で、機械がとてもよくできています。日本での販売開始の時、ご依頼があり40種類以上の香りを評価しました。

機械は電話と比べてもこんなに小さいのに、広いエントランス部分にフレグランスがよく拡散していました。香りは強すぎないのに、時には3階からエレベーターにのって、1階でも香ることも。

通常は、一日だけのデモンストレーションはしないそうなのですが、今回はご縁ということで。


この機械は、日本ではマイクロフレグランス社がお取り扱いです。http://www.microfragrance.jp/

 

100807会場入口オープン.jpg

みなさんとっても華やか。いつもとは違う自分に、変身!
私の知人もきれいな大きな髪飾りをつけて、お仕事モードの時とは別人のようでした。

音楽とダンスと香り、素敵ですね~。

サンディーズフラスジオのホームページ
 
このスタジオに、タヒチアンダンスの部門別スクールがあるそうです。
8月7日のイベントは、そのタヒチアンダンススクールmana pacifica,incさんが主催です。
 
タヒチアンダンススクール「テヒヴァ ヌイ ノ マヌメレ」ホームページはこちら

 

100807原宿クエストホール.jpg

今回のイベント
■Maeva Manava祭(マエバマナバさい)
■8月7日(土曜日) 13時開演~終演16時
■会場:原宿クエストホール 
 

フランスの薔薇

100806薔薇とカタツムリ.jpg

 

 

▶ ユーチューブ動画 ここをクリック 「フランスの薔薇」ムービー

 


薔薇の詩(uta)

 

 100808rose.jpg

 

(一)

パリの薔薇は

冷たく少し甘く

拗(su)ねてみせる

 

 

 

 

100808rose黄色.jpg 

(二)

薔薇の褥(shitone)に

午後の陽は眠くかかり

もの憂げな匂いをひらく

蕊もあらわに

 

 

100803ピンク.jpg 

 

(三)

はい,私はたしかに

「薔薇の下」で香りを吸いました

under the rose

それは「秘密」という意味です

 

 

 

100807rose.jpg

 

 

(四)

薔薇のステムをよく見て

棘(toge)の先はみな下を向いている

 

上からやさしくなでていたら

刺さないの

 

花を無理やり

むしりとろうとするから

 

だから薔薇は

 

爪を立てる

  

 

 

satori

 

 100805rose2.jpg

 

▶ ユーチューブに動画をアップしました 「フランスの薔薇」

 

庭バラを育てて

100804rose白.jpg

まめでなければ、いい花は咲かせられない。

 

ローズの効用

100805rose2.jpg

天は二物を与えてしまった。美しさと、有用さ。



ローズは、女王にふさわしい。

その香り、色、形、姿。薔薇は古来多くの賛辞を浴び続けてきた。

ボッティチェリにある「ビーナスの誕生」にも祝福されているように、バラは
美の価値だけで充分なのに、なぜさらにこんなに役にたつのだろう?

神様はばらに「女性を助けよ」と使命と与えたのだろうか・・・。

さて、大げさに始めたこの話、どうもっていったらいいのかちょっと困ってしまった。

アロマセラピーで言われるバラの効能はいろいろあるが、とりわけ女性特有の悩みに卓効があると言われている。ホルモンのバランスをとり、月のリズムを正常にする。

昔に比べて、女性の結婚・出産が遅くなるにつれて、婦人科系の疾患も増えてきているそうである。
きっと、バラはこれからますます生活に浸透していくに違いない。

 

楽しくなければ長続きしない。
きれいなものをそばに置いて、楽しくないことがあるだろうか。

バラが女性を健康にし、結果として美しくしてくれるなら、どうしたって役立てなければなるまい。。。

無為の美を至上とする私としては、いささか不服ではあるが。

 100805rose.jpg

 

お花屋さんのバラは品種改良を重ねて作られた園芸品種で、香料を採る種類ではない。

ローズ・センティフォリア・・・アブソリュートを採る。香料用として。アロマセラピーで使うこともある。

ローズ・ダマスク・・・・水蒸気蒸留でエッセンスを採る。香水やアロマセラピーで使う。

ローサ・ガリカ・・・・薬用、食用、ティー、

 

バラの庭

 

100803ブルームーン.jpg 

バラのバトン。
記憶が蔓のように手繰られていく。


初めて育てた赤いバラ「タチアナ」。

それからつるバラや四季咲き、ミニチュアなど少しづつ増え、庭はバラでたくさんになった。

 

黄色のバラにはは匂いがなかった。香りのある黄色は少ないと思っていた。
淡いクリームにピンクの覆輪がほのかに入って、「ピース」は巨大な花が咲く。

「フラミンゴ」という淡いピンクのバラがあって、それは花つきはあまり多くなかったけれど、まっすぐに立ったステムと、開きかけの蕾の花姿が上品で気にいっていた。

  

強い香りを持つ「ブルームーン」は気難しくて、ようやくその年の一番花を、一輪だけ立派に咲かせるのがせいいっぱい。
淡い紫の花弁はすぐ茶色くなってしまい、お花屋さんにあるように、しみ一つなく咲かせるのは困難だった。

 

モダンローズから初めて、お決まりのコース、オールドローズへとはまっていく。

花弁がとがってステム(茎)の太い、パリっとしたモダンローズにはしだいに飽きて、
花の重みに耐えられないような、うつむき加減にゆるく咲く花が好きになっていった。

今でも、お庭から摘んできたばかりというような、
乱れた枝ぶりの野趣あふれる薔薇が好きだ。

 

一番好きだったのは名前も知らないつるバラで、5月に一度だけ、壁一面に淡いピンクの中輪の花を咲かせた。
フリルのように波打つ花弁の重ねは少なく、二重と八重の中間くらいか。
花の持ちはあまりよくなくて、開いたと思えば、はらはらとはなびらが散っていく。

まだ固いリンゴの様な匂い。。。。
バラは、匂いがあるほど、早く散ってしまうようだ。

でも次々と咲いて、2週間は満開が続く。
花の下は、散った花びらで薄桃色になる。
すぐに取り除かないと病気になると思いつつ、雨の日などしっとりと色が褪せて、
もう少し、眺めていたいと思うのだった。

ただ美しいという以外、役に立たないものほど愛すべきものはない。
バラの効能など語りたくない、そんな気分のときは・・・。

 

 

100804rose.jpg

写真はグラース・ボタニカルガーデンにて

 

 

 

 

白バラと赤バラ  杉の棺から

100518Rose6.jpg 

 

赤と白のどちらが好きかと言えば、私は白が好きだ。
でも、思い出深いのは深紅の、匂いのするバラだ。
「タチアナ」という。



昔、30年近く前に一番初めに買った苗で、育てやすく、珍しい種類でもない。 
ビロードのような感触の、ごくオーソドックスなバラである。

赤いバラは、庭に咲いているよりも、室内に活けるとずっと映える。

昔の家は応接室という部屋があったもので、
そうした、普段人気のない少し薄暗い部屋におくと、
芳香まで気品が満ちて、けっして野外の花ではない。

 

 バラを象徴的に登場させている小説は多い。昨日のアガサ・クリスティの「杉の棺」にも、エレノアの愛と憎しみ、そして感情の昇華のありさまを、バラを使って語らせている。 

「・・・ロッジのわきのバラ・・・私、ロディーと一度喧嘩をしたことがありました。 ー ずっと昔 ー バラ戦争のことで。私はランカスター家の味方で、ロディーはヨーク家側でした。ロディーは、白いバラが好きだと言いました。私は白バラなんて本当のバラじゃない、においもありはしないって言いましたわ。私、紅バラが好きだったんです ー 大きくて濃い色の、ヴェルベットのような花弁の、夏の香がする ー 私たちバカみたいに言い合いをしました。そのことが急に心によみがえってきたんです ー あの食器室(パントリー)で ー そして何かが ー 何かが消えて行きました ー 私の心にわだかまっていた真っ黒な憎しみにが ー きれいに拭われてしまったんです・・・」(杉の棺,P248,1976年)

 

バラのこと、たぶんみんなにも思い出がある。
お庭のバラや、誰かにバラを贈られたこと。
悲しいバラも、嬉しいバラも・・・。

薔薇を語り出したら、話はきっと尽きない・・・。

 

 

杉の柩 アガサクリスティ「Sad Cypress」 

100802天使像.jpg 

前回「シェイクスピア十二夜・杉の柩」からの続き・・・

エリノアは、ロディーに恋している。
それも、尋常じゃないくらい。



巻頭のシェイクスピアの暗い詩から始まるこの物語は、思いのほか優しさに満ちている。

 

主人公のエリノアは、厳しい規範で自らを律する誇り高い女性である。このキャラクターと、取り巻く人々の愛と欲望、そして展開の早さが推理を面白く彩っている。

エリノアの許嫁(いいなずけ)ロディーは神経質で、(私にとっては)魅力に乏しいと思うが、彼が魅かれる、別の娘メアリイもまた、儚(はかな)く影が薄い。
エリノアの存在をを際立たせる役割のようだ。

さらに珠玉のラストシーンは、ポワロの優しく心にしみる言葉によって、希望に満ちて終わる。

 

この小説はクリスティの中でも好きな作品で、たくさんの場面、会話が心に残っているが、今日の気分で選んでみた。

あまり後半はストーリーにかかわるので、初めのほうから書き留めてみたい。

 

たとえば、

死を間近にしたベッドで、大金持ちの叔母さんがエリノアと話すシーンは、姪に対する愛情とエリノアの苦しみに満ちている。 

「お前、幸福でないね?どうおしだえ?」

「べつに・・・本当に何でもないんですの」たちあがり、窓に歩み寄った。そして、半ば振り返ると、彼女は言った。「ね、ローラ叔母様、本当のことをおっしゃって、恋っていったい幸福なものなのでしょうか?」

ウェルマン夫人は真剣な顔つきになる。「エリノア、そうではない、たぶん、そうではないよ。他の人間を激しく慕うっていうことは、強い喜びよりも悲しみを意味するんだから。でもそれはともかく、そういう経験なしでは、人間一人前じゃあない。本当に人を恋したことのない人間は、本当に人生を生きたとは言えないからね」

人生を生き抜いた人の、含蓄のある言葉だ。


ポワロのような、人間の心理を読みつくしてきたような年寄りもまた、この物語では温かい存在である。

まだ経験の浅い、傷つきやすい若さと、悪意に満ちた世間があり、対極には世なれた大人の優しいまなざしが感じられ、トリック抜きにしても本当に面白い小説だと思う。

 

あらすじ

ロディーとエリノアは幼なじみだった。しかし愛し合う二人の前にあのバラのごときメアリイが現れた時、エリノアの心に激しい憎悪が奔流のように湧きあがった。そしてある日、メアリイは食卓を囲んでいる最中に毒殺された。犯人は私ではない! 後略  「杉の柩,裏表紙,解説より,ハヤカワミステリ」

 

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